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悲劇の悪魔は自由奔放に活動する  作者: ねお
プロローグとか説明とか
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プロローグ

違和感のない文章の試行錯誤をしてる状態です…もし作品を少しでも面白いと感じていただけましたら、誤字や違和感のある文章の報告をいただけると非常に助かります


度々投稿が止まってますが、執筆が不可能な状況に陥らない限りは完結まで投稿するつもりです

会社にて。

パソコンに顔を向けて仕事を進めつつ、昔の事を思い出していた。

学生の頃…特に人生を大きく狂わせた小学生の頃。当時からずっと悩み続けていることがある。


昔はアニメやゲームの内容を鵜呑みにしてるような、純粋でかつやんちゃな子供だった。


当時の自分は、悪魔という存在に憧れていた。といっても悪魔そのものに憧れてたわけではない。

ネットの動画には、悪魔をモチーフにしてるキャラで圧倒的なまでに強かった存在のいるアニメがあった。


悪魔という種族にも関わらず、敵ではなく味方として存在する。全てを支配できるのに、誰かのために力を使うその姿。

それでありながら、自分のために生きる強欲さ。

当時幼かった自分は、そのキャラクターに影響されて「悪魔」に憧れていた。


…まあ、このアニメが人生を狂わせたわけではないんだが。


あれから17年、現在27歳となる。そろそろおっさんと言われる年頃か。

…別に今の生活に不満は無いんだが、後悔してる事が多い。


「お~い、またそのテンションか?最近ずっとそんなんだけど、何か悩みでもあるんじゃないのか?」

「…真也か。いや、学生の頃もう少し青春できたんじゃないかと思ってな。

ただ、こればっかりは治せない事にはどうしようも無かったんじゃないか、って感じてるが」


声を掛けてきたのは橋本(はしもと) 真也(しんや)、自分がこの会社に入った時からよく話してる親友だ。

誰にでも気さくに接することができる性格故に、会社内でも評価が高く、自分もその気さくさに救われた所もあり少し恩義を感じている。


んで、「こればっかりは治せない事には…」というのは、自分が持つ女性恐怖症のことだ。

自分は昔から、女の子が苦手だった。嫌いではないんだけどな。

勿論、真也はそのことを知っている。


「治せそうもないとは言うが、頑張れば治せるかもしれないぞ?」

「…前にも言ったけど、自分のこれは通常とは違うんだよ。よほど恵まれた環境じゃないと無理だ」


自分の持つ女性恐怖症はかなり特殊だ。まず、若い女の子でないと異性として意識ができない。…つまり、ロリコンだ。

性癖は一旦置いておくとして、つまり自分の抱える女性恐怖症が「好き」と「怖い」が混ざっている、ということだ。


では、何故女性恐怖症になってしまったのか?


小学生の頃、クラスメイトの女子絡みでトラブルがあり、その日以来「女の子を異性として意識し過ぎて、好きを通り越して怖い」という、訳の分からない状態になっている。

通常は、女性とトラウマになるような出来事があって起きる女性恐怖症だが、自分の場合トラウマになるような事が起きたわけでもないのに発症した。多分、当時の出来事がキッカケで異性に対する意識が強くなったんだと思う。

女性恐怖症の影響で二次元専門のロリコンになったって話もあるが、自分はそうじゃなかった。


女慣れしてない人は、女性を前にすると極度に緊張する人がいる。あれを極端に悪化させたらこうなるんじゃないか…と考えている。

思春期を拗らせただけじゃないのかと言われており、自分も半信半疑ではあったが…アラサーである今も、ずっと恐怖症が残っている。

ロリコンである影響なのか大人の女性は平気みたいだし、大人になった現在克服しようにもできないわけだ。

子供と関わる仕事は限られるしな。


「俺には妹がいるし、もし良か」

「やめろ」

「…どんな反応速度してるのお前」


「妹」という単語が出てきて一瞬ビクッとなったが、冷静に断っておく。

…とまあ。協力者がいたとしても、恐怖心が強くてお願いできない状態だ。何よりその妹さんに申し訳ない。

その妹さんは高校生とのことだから、事情を話せば理解してもらえるのかもしれないが。


『ロリコンであるせいで恐怖症になってるのなら、高校生や大学生は平気なんじゃないの?』って疑問を以前ぶつけられたことがあるんだが、多分幼さの残る女子全般に苦手意識を持ってるんじゃないか、と思ってる。


…それだと本当にロリコンなのか怪しいけど。


「でも治したいなら言ってくれれば、いつでも手伝うからな?あんま抱え込むなよ」

「助かる」

「あ、仕事に戻る前にこれ飲んでおけ」


と、真也が謎の瓶を渡す。

ガラスで出来た小さな瓶で、中には透明な液体が入っている。


「なんだこれ」

「西郷の助けになるかもしれないから、飲んでみてくれ」

「…助けになる?」

「…今は説明できない。とにかく、悪いものではない…はず」


はずって、飲むのが怖くなってくるんだが。

まあ折角貰ったし開けてみる。臭いは…特にしないな。

パッと見ただの水に見えるけど、真也の様子的に違うだろうし…


覚悟を決めて液体を全部飲む。


………?

味はしない。異物感もなかった。

何も言われなければただの水にしか思えない。


「なあ、これただの水じゃないのか?」

「え?いやそんな筈は…いや何でもない」


何ともないので聞いてみるも、はぐらかされてしまった。

なんだよ、気になるな…


「あ、そろそろ定時か。自分は先に上がらせてもらうぞ」

「ほんとだ、んじゃまた明日な」


時間になったので、準備を済ませて仕事場を出る。

結局、謎の液体は何だったんだ…?


まあそれは置いといて、いつかは真也の妹に協力をお願いしなきゃいけない日が来るのかもしれない。

女性恐怖症になってからというもの、小さい女の子を直視できないし、距離が近いと精神的に辛いし、しまいには階段から転げ落ちたりなどの事故で、何度か死にかけたこともある。


女子が近くにいると、冷静な判断が全くできなくなる自分が憎い。

はぁ…





その日の夜、奇妙な夢を見た。

見知らぬ草原で目を覚まして、すぐに「夢か」と認識したものの、身体は自由に動かせるし考え事もできる。僅かに吹いている風の冷たさも感じ取れるし、夢と判断するにはおかしな状態だ。


だが、どこか違和感がある。

草原は至って普通。風もこれといった特徴があるわけでもない、ただの心地良いそよ風だ。

景色がおかしいのか…?


「…なんだこの状況」


口に出して言ってみたが、普通に声も出せる。…というか、心なしか苦しいような気がする。

疲れてきてるのか…?と思ったが、徐々に苦しさが増していく。草原と思っていた場所も、少しずつ暗闇に包まれていってるように見える。


最初はただ疲れてるだけのようにも感じる状態から、段々胸を締め付けるような苦しさが自分を襲う…って冷静に判断してる場合じゃない、これ死ぬん、じゃ………


意識はそこで途絶えた。





「っ!!……はぁっ……はぁ……」


再び目を覚ますと、いつもの部屋の天井だ。

さっきのあれは悪夢…?にしては記憶が鮮明に残りすぎてる。


今までの比にならないほどの恐ろしい夢だった。少しずつ蝕まれていくかのように徐々に苦しくなり、しまいには夢の中で意識を失うという珍しい経験までした。今もその時の感覚が残っている。

現実でも何回かあったが、夢の中で「死ぬかもしれない」という感情を抱く日が来ると思ってなかった。

そもそも夢の中で耐え難い苦しさに襲われるってどういう状況なんだ。


「明晰夢かなんかの類いか…?」


よく分からん…

まあいい。目が覚めてしまった以上、一旦外に出て運動を…


「…あれ?」


夢での感覚が残ってたから気づかなかったが、背中に違和感がある。いや…違和感というか、背中から何かが生えてるような感覚がする。いや、だからこその違和感か。

それだけじゃない。身体が自分のものじゃないかのように違和感がある。


いや、じゃあつまり全身違和感…落ち着け、何回違和感ってワードを使うんだ。

どういうことだ?


すぐ近くに置いてある等身大の鏡で確認をすると、


「はぁぁっ!?」


背中からは大きな翼が生えていた。それも黒く、禍々しさを感じる――まるで、悪魔の翼のようなものが。

もしかして他も…?と思ったが、背中から翼が生えた以外は特に変わってないようだ。…見た目だけを見るなら。


先程の違和感でもしかして…と思い、近くにある握力50kgの人向けハンドグリップを取って握ってみる。握ったハンドグリップは軽々と限界まで…どころか、バキバキと嫌な音を立てながら持ち手の部分が壊れていった。

トマトを握り潰すかのように、あっさりと。いや、トマトどころか空気を握り潰すのと変わらないくらい全く力を入れていない。

元々難なく握ることができるくらい力はあったが、それがお遊びなんじゃないかと思わせるくらい、急激な変化が訪れている。


明らかに人智を超えた力。

そしてこの特徴的な翼。


「…なんでこうなった」


つまりそういうことなんだろう。


……目が覚めたら悪魔になってました。

1話の修正回数が10回を超えてる気がします。

納得の行く文章がなかなかできない…


完結までに修正回数が100回越えるかもしれませんね

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