ウとハとエ[1]
初投稿です。
あまりにも拙い小説ですが最後まで読んでいただければ幸いです。現代風刺的な物を混ぜた恋愛物語です。
この世界は、平等という言葉が似合わない。
身近なもので言っても、貧富の差に才能、家族構成までもが平等でない。
しかし、この世界には平等なものが僅かにある。
その一つが、『空』である。
「はぁ、」
何度目かもうわからないため息を吐いた。
「暇だなぁ」
厳密に言えば宿題というやらなければならないことがあるのにも関わらず、現実逃避の意も込もった言葉が
宙に舞う。
17回目の秋。ウリマは貴重な休日を無為に過ごしていた。
「それ何回目?そろそろウザいよ。」
と読みかけの本を閉じながら幼馴染のハルは怠そうに言った。
「そんなに暇ならさ、今からショッピングに行かない?」
ハルはずっとそれが言いたくて言いたくてたまらなかったと言わんばかりに、急に声が大きくなった。
ウリマはやはりといった様子でこう答えた。
「金ねぇよ」
「そんなの関係ない。あんたは隣にいてくれるだけでいいから。」
「なんだそれ。」
「私が行きたいだけなの、いいじゃん結局お腹空くまでこのままダラダラと過ごすより全然マシだと思うんですけど!」
「あー、最初の言葉で尚更いく気失せたわ。
大体、お前と買い物行っても面白くないんだよ。」
「じゃあ今のこの状況は面白いの?」
「いや別に。」
「だったらいいじゃん!早く行こ!これ新しいバッグ。可愛いでしょ!前に言ってた奴なんだけど、ここらへんじゃなかなか売ってなくて買うのに苦戦したよー。でねーーー」
鬱陶しい、ウザい、急に息吹き返すな。
文句しか頭に浮かんでこない。
こうしてウリマは半ば強引に、いや無理矢理、強引にハルのショッピングに付き合うこととなった。
ハルはそこそこ顔はイケてる方だ。クラスの人間からの人気もある。何よりここらじゃ聞いた事のない人の方が珍しい、ある大手企業の社長令嬢でもちろんとても裕福だ。
ウリマがここまでハルを毛嫌いする理由もまたハルが裕福であるということが関係している。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
続きます。
私も学生の身ですので、リアルな感じが出せたらなぁと思ってます。