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鬼畜変態呼ばわりされた最強の魔術師2
その日は唐突にやってきた。
いつものように異界へと路を創った後、魔法も魔術もない世界で死に逝く命に手を伸ばした。
慣れから来る慢心か、命を掠め取る我への罰か。
魔力の無い世界に蘇生手段が有る等と思いもよらず。
更には体内の赤子に弾かれた。子を親の体内で育む異界を想定していなかった我の不首尾だった。
我は相手に取り込まれた。
辛うじて吸収はされなかったが、髪に憑くのが精一杯。
我の愛する魔術的人造人が制圧されるのを只、見取る他なかった。
魔術的人造人の扱いに関して変態と認識されていたが、魔術師が時には感情的、理想的に浪漫を追った結果があれだ。
白毛人に関しても、食まれると魔力を抜かれる事を天秤にかけた結果だ。
・・・・・・・・・とは思うが解らなくはない。
憑いてきてしまった地球という世界の人口、科学、法規制。
この身体の持ち主の育った価値観では、許せるものではないだろう。
だが、正直どうでもいいというのが本音だ。
我はもう2度と何かに干渉する事はできない。
子も産まれ、今では夢と信じたまま、幸せに身体の持ち主は過ごしている。
我は消滅する事も出来ず、ただ地球で過ごしていた。




