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序章

ファンタジー小説やらラノベなんかではいわゆる善人が来世でもいい扱いを受けている、それに関してはとやかく言うつもりはない。しかし罪人がいい扱いを受けないのもどうかと思う、某有名なあのひとは天は人の上に人を作らずと言ったはずだ!


などといった無能なツッコミを今日も電車の角席で自分の読んでいるラノベに向かってしている俺の名前は反虎達人だ!(ちなみに家はハンコ屋営業中)


成績は7期連続53位という安定した学年平均の俺だが、性格がなんにでもツッコミをすることから皆に嫌われている。(本人はこれでもいいと思っている)


しかし、そこらへんのがり勉やら「タイの首都の名前って魔法の詠唱みたいじゃね」とかいっている奴らとは一味違うんだよ!


なんたって俺は女の子の「ともだち」がいるからな!


学校の教室のドアを開ける時は中にいる陽キャに目を付けられないように扉を開けて、(基本)左端にある自分の席に行くまで足音はもちろん息もできるだけ止めて歩く。(訓練すれば余裕)


自分の席に着いたら勝利、その後は後ろに座っている俺の「ともだち」に陽キャを刺激しないように30upaで話しかける。


「おはよ、今日も早いな」


その彼女は手に持っていた、カバーのついた厚さ三センチの本を置いてめんどくさそうに、


「おはよう、今日も本を読んでいるというのによく話しかけられるわね」と言った。


彼女は遠藤凛、成績は7期連続6位でその清楚できれいなふるまいから男子からも人気がある。


しかし、彼女は人と積極的に関ろうとしないし、彼女の父親はPTA(経皮的血管拡張術ではない)の会長もしているし、市議会議員でもあるため実は友達があまりいない。


そこに付け込んだのが俺だ、みんなが彼女の迫力に負けて話しかけないのをいいことに俺が彼女のともだちになったわけだ。


という回想を一瞬で終わらせ、俺はまた彼女に話しかける。


「今日は何の本読んでるんだ?」


「異世界転生モノね、やっぱり主人公は世界最強でなくてはつまらないでしょう」


彼女は異世界転生ものが好きらしい、昔俺が「最初から強かったら主人公生きるのつまんないだろうね」って言ったら、「それでも勝てないものがあるのよ」と言っていた・・・なんだそりゃ。


チャイムがなって授業が終わると俺たちは帰る用意をし始める。


「じゃ、また明日な」


「ええ、また明日」


この時俺はまだ知らなかった、俺には明日なんて来ないんだと。


俺の家の最寄り駅近くを出ると両脇には田んぼが広がる、電線の上のカラスが森に帰る頃、俺は彼女の父親に会ったのだった。


「君は、よく娘と遊んでくれている反虎君かな?」


そちらから話しかけてきた、俺も当然返す。


「は、はい、遠藤さんには、えーと勉強など教えてもらってます」


いやいや、俺コミュ力!と自分に突っ込見ざるを得ない発言だった、彼女の父親も苦笑しながら


「そうかそうか、私がこんな仕事をしているからね友達ができるかどうか心配だったんだよ」


と、すごく優しそうに言った。(にもかかわらず、それなら仕事やめろよと思ってるキャラぶれない俺ってスゲー)


そのままの流れで彼女の父親は何気なく俺に「何か趣味でも同じだったのかい?」と聞いてきた。


俺も何気なく「ラノベという趣味が同じだったので・・・」と言った。


そうすると彼女の父親はポカンとした顔をして、「そうか」と頷きながら答えた。


その後すぐに彼女の父親と別れて家に帰った。


その夜、午後10時ごろに近くのコンビニにお菓子を買いに家を出ると何故か嫌な予感がしたので遠回りをしていくことにした・・・これが一番の失敗だと俺は生涯思うだろう。


コンビニが近くなり、交差点の信号で俺の人生最大の事件は起きた。


その時の俺は何を考えたのか覚えてはいない、ただ一つだけ覚えていることは


遠藤凛が俺の前の闇の中から飛び出してきて果物ナイフを俺の胸に突き刺していたことだった。

どうでしたか?

質問やアドヴァイス(英語風に言っただけ)がありましたら、どしどし言ってくださいね!

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