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正義の在り方  作者: 澤井 高彦
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遭遇

「ここはどこだ⁉︎」

目を覚ました孝太郎は自身に何が起こったのか、訳がわからなかった。


「オレは確か、車に轢かれそうになった小学生を助けて、、、」

孝太郎は何があったのかを思いだした。


「そうだ、オレは死んだんだ。でも、今はこうしてオレはいる。まさか、ここはあの世?だとしたら、天国?地獄? オレは幽霊になっちまったのか?まず、車は?子供は?」


孝太郎は何があったのかは思いだしたが、今の状況が把握出来ていなかった。ここが何処なのか、自分が死んだのか、生きているのか


「さっきまで血があんなに出ていたのに、、

、 手足も変な方向に曲がっていて、激痛があったのに、、、 でも、オレ人の命を救ったんだよな?」


自分が生きていると、薄々感じた孝太郎は人の命を救ったという達成感を少し味わいながら優越感に浸っていた。


「オレもヒーローみたいに人の命を救ったんだぁ、、 」


ヴォォォァァァァァァ


優越感に浸っていた孝太郎だったが、それを書き消すかのように、少し離れた先から唸り声が聞こえてきた。


「な、なんだ今の⁉︎ 熊か⁉︎ 」


突如、聞こえてきた唸り声に孝太郎はとてつもない恐怖を覚えた。


ヴォァァ


「だんだん、こっちに近いづいてる!ヤバい!」


近づいてくる何かわからないモノがいるというのに孝太郎は恐怖で足がすくんで動けなかった。


そしてソレは突如として孝太郎のすぐ先に現れた。

「あ あぁぁ!」

孝太郎は思わず腰を抜かしてしまった。そんなことも他所にソレは少しずつ、荒い息を立てながら孝太郎に近づいていた。

ソレは巨大な体を持っており、黒い毛に覆われ、二本足でたっていた。


「なんだコイツ!熊なんかじゃない!ヤバい逃げないと!!殺される!!」


孝太郎は普段からトレーニングを欠かさず行っていた、孝太郎の体は大学生とは思えないような体をしており、街を歩けば、誰もが見る体だったーーだがーー目の前にいるソレに多少鍛えたくらいの人間などが勝てる訳もなく、ましてや素手で倒せる訳もない。

そう思った孝太郎は逃げ出したかった、だが恐怖で足がすくみ言うことをきかない。恐怖のあまり声すらまともに出ない。


目の前にいるソレは孝太郎が恐怖でおののいているのを他所にこちらに二本足で、その大きな体を揺らしながらゆっくりと歩みよってくる。


「誰か、助けてくれ!死にたくない!!」

そう心で大きく叫んだ。


ソレは強烈な獣臭を放ちながら、二本足で歩みよってくる。そして、ついに孝太郎のすぐ真正面まできた。そこでようやく孝太郎は体が動いた。ソレがきた方向の逆の方に孝太郎は全力で走った。










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