表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人生楽しく異世界転生  作者: 初雪
第二章三年前へ
13/15

クリスマス特別編~在りし日の記憶~

うおおおぉぉぉ!受験勉強が!忙しすぎるッ!

どうも、変人作者こと、初雪です。

今回の作品は多分鬱展開です。

一応扱いは特別編ですが・・・まったくもって本編と関係ないわけではありません!

視点は花音ちゃんオンリーです。

まあ、半分ノリで作ったものなので、そこそこ楽しんでいただければ幸いですね!


町はネオンに彩られ、行きかう人々は皆、隣り合う人と笑いあう。

降り積もる雪も、鮮やかなツリーも、今の私には、灰色に見える。

お兄ちゃんのいなくなった今、私は何を生きる意味とするのだろう。

「あのビルから飛び降りたら、楽に死ねるのかなあ。」

視界に入ったビルを見て、ふと呟く。

(そういえば、あのビル・・・)

何の気なしに考えていたが、そのビルには大切な思い出があった。

それは大切な人を失ってしまう前の、極彩色に彩られた記憶だった。





「お~い、花音、こっちだ、こっち。」

人ごみの中で大手を振り、こちらに声をかける兄、天地(あまつち)海人(かいと)

「海人兄ぃ~。」

人ごみから抜け出し、自分の、私の唯一の居場所である人に思いきり抱き着く。

「んぅ~、海人兄の匂い~。」

いとしい人の香りを胸いっぱいに吸い込む。

「おいおい、花音、なんか言ってることが変態みたいだぞ。」

「いいの、海人兄だからいいの。」

「訳が分からんぞ。」

私も自分で何を言ってるのかわからない、でもそんなのは関係ない、ただ、海人兄と一緒に居られることがうれしかった。

「じゃあ行くか。」

「うん!」

今日は一年に一度の楽しみ。

毎年恒例になったクリスマスのお出かけ。

海人兄と一緒に散歩して、買い物して、晩御飯を外で食べる。

いつもはあんまり一緒に居られない、だから一年に一度のこの日はとても楽しみだった。

なのに・・・

「テメエらぁ、死にたくなかったら手ぇ上げて俺らの言うこと聴きやがれぇ!」

酷くしわがれた聞くに堪えないガラガラ声。

この日をとても楽しみにしていた私には、二重の意味で耐えられなかった。

「な、なんなんだ、こいつら・・・」

「ちょっと、触らないでよッ!」

突然のことに、あたりから戸惑いの声が上がる。

「海人兄、大丈夫、だよね?」

「ああ、大丈夫・・・だよ、勿論。」

海人兄は少し口ごもり、何かを隠すように取り繕う。

海人兄が何を思ってるかはわかってる。

海人兄も不安なんだ。

きっと、海人兄だけだったら、何の問題もないだろう、でも今は私がいる。

足手まといの私が。

そう思ったから、私はこういった。

「海人兄、あのね・・・」





気が付けば、私は泣いていた。

大勢の人でごった返す街中で。

海人兄と過ごした日々はもう、二度と帰ってはこない。

そんなことを考えているうちに、また一つ、昔のことを思い出す。

『この世界は、残酷だから美しいのか。美しいから、残酷なのか。と。』

今あらためて考えてみれば、くだらなさすぎる。

この世界に、美しさなどない。

ただただ、ひたすらに、残酷なだけなのだと。

医者の話によれば、海人兄は、死んではいない。

ドラマなどで良くある、『植物状態』らしい。

所謂、生きた屍に、海人兄はなったのだ。

考え事をしているうちに、私の足は、自然とビルの屋上へと向かっていた。

眼下に広がる街並みを眺めながら、そっとつぶやく。

「ごめんね、海人兄ぃ・・・」


こうして、一人の少女の人生が、幕を閉じた。





どうだったでしょうか。

わけがわからん!なんてコメントくだされば直させていただきます!

にしても死んじゃいましたね。花音ちゃん。

まあ今後も出てく・・・ゲフンゲフン、カイソウトカデデルカモネ~(棒)

まだまだ本編は続く予定なのでよろしくでェーす。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ