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第5話

はい!どうも鈴宮です〜!第5話ということでね!鈴宮の予定としては10話〜12話くらいで完結の予定で進めてるので一応折り返し地点となってるんですね。

そんな鈴宮の作品の第5話!お楽しみくださいなっ!

放課後。

チャイムが鳴り終わって、教室のざわめきが少しずつ外へ流れていく。

深琴は鞄を持って席を立った。

特に急ぐ理由はない。

でも、足は自然と帰り道へ向かう。

廊下を歩き、昇降口を抜ける。

冷たい冬の空気が頬に触れた。

深琴はそのまま歩き出す。

校門を出て、いつもの道へ。

――でも。

今日は、足音が聞こえない。

いつもなら、少し後ろから聞こえるはずの靴音。

深琴は数歩歩いてから、少しだけ振り返った。

誰もいない。

「……」

また前を向く。

別に、おかしいことじゃない。

怜がいない日だって、あるだろう。

そもそも。

深琴はずっと一人で帰っていた。

それが普通だった。

それなのに。

深琴は、もう一度だけ後ろを見た。

やっぱり誰もいない。

小さく息を吐く。

「……いない」

小さく呟いて、また歩き出す。

住宅街に入る。

冬の風が少しだけ強くなった。

深琴は歩きながら、少しだけ考える。

――今日は、いないんだ。

それだけのこと。

それだけなのに。

少し歩いてから、深琴の足が止まった。

振り返る。

来た道。

静かな住宅街。

誰もいない。

深琴はしばらくそのまま立っていた。

それから、小さく言う。

「……朝比奈くん?」

もちろん、返事はない。

深琴は少しだけ眉を寄せた。

そして、来た道を少しだけ戻る。

数十メートル。

それだけ戻ると、校門の方が見えた。

その近くに、人影。

黒い制服。

見慣れた背中。

深琴は少しだけ目を細める。

「……朝比奈くん」

怜が振り返る。

「なに」

いつも通りの声。

深琴は数秒黙る。

それから言った。

「今日、いないのかと思った」

怜は首を少し傾ける。

「いたよ」

「……」

深琴は少しだけ視線を逸らす。

「なら」

少し間。

「先に帰らないでよ」

怜は言う。

「帰ってない」

「……そう」

深琴は小さく頷く。

それから、くるっと体を向けて歩き出す。

数歩進んでから、振り返る。

「ほら」

「なに」

深琴は少しだけ呆れた顔をする。

「帰るよ」

怜は少しだけ頷く。

「うん」

そして、二人は並んで歩き始めた。

いつもの帰り道。

冬の空は少しだけ薄くなっていた。

しばらく歩いてから、深琴が小さく言う。

「……ねえ」

「なに」

深琴は前を向いたまま言う。

「明日もいる?」

怜は迷わない。

「いる」

深琴は小さく笑った。

「そっか」

それだけ言って、また前を見る。

二人の足音が、静かな道に重なった。

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