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百合-short-@kinoshita  作者: キノシタ
1/2

可愛いくて意地悪なネコ(一葉×茉白)

私の恋人は私より背が低く、とても可愛い。だけど態度はデカい。

年齢が私より年上だから、仕方のないこと…なのか?(たった1歳差だよ)


「キスできない」


「これでいい?」


「もっと!」


「これぐらい?」


「よろしい」


私と顔の高さが同じになり満足げな顔をする私の恋人の田村茉白。自称152センチの身長の茉白にいつも高さを合わせる私の腰はいつか悲鳴をあげるかもしれない。


「一葉、キスしてほしい?」


「するんじゃなかったの?」


「可愛く《して》って言ったらしてあげる」


これもいつものことだ。必ず優位に立ちたがり、キスしたいと先に言ったのは茉白なのに私がおねだりをしたようにしたがる。


「やだ」


「なんでよー」


「今日は気分が乗らないからやだ」


「なにそれー」


私だって10回に1回ぐらいは逆らいたい。茉白の言うことを聞きたくない時もあるし、今日は私の反抗期である。

それに10センチも低い恋人を上から眺めるのも気分がいい。最高の優越感だ。


そして、一番のご褒美は腰を屈むのをやめた私に上目遣いで見つめ、拗ねる年上の恋人。

これぞ、身長差がある恋人を持つ最高の特権であり、立場が逆転する時。


ピーピー


「あっ、お風呂が沸いた」


「えっ…」


「茉白、入ってきたら?」


言っておくが私は意地悪をしているわけではない。意地悪をしてきたのは茉白の方だし、私は湯船が温かいうちに入ってほしいという恋人としての優しさだ。


茉白とは恋人関係でも私の家ではお客さんにあたる。一人暮らしをしている私が家主だからこそお客さんをもてなす。

でも、茉白には私の気持ちが伝わってないことが多い(いつも意地悪と言われる)


ほら、今もまた拗ねて下を向いている。つむじが見えて可愛いけど、湯船が温かいうちに出来れば入ってほしい。


「一緒に入ろう…」


「いいの?」


「さ、、触るの禁止!」


「じゃ、入らない」


「少しだけならいいよ…」


「どこまで?」


「上半身…」


「やだ」


この押し問答もいつも通りだ。私と一緒にお風呂に入りたがるくせに禁止事項を言ってくる。そんなの絶対に守れるはずがないのに。


「お腹まで…」


「やだ」


「全部触ってもいいけど、、お風呂ではしないからね!」


「いいよ」


やっと茉白との押し問答が終わった。湯船が温かいうちに入らないと茉白が風邪を引いてしまうから早く入らなければならない。

茉白は寒がりで「寒い…」が口癖なのだ。





湯船の中で茉白はいつも白い肌を赤らめる。耳も赤く、いつになったら慣れるのだろう?付き合って半年も経つのに。

後ろから茉白を抱きしめるように湯船に入り、まずは茉白のお腹を堪能する。


私はすぐにはメインには手を出さない。前菜から楽しむのが主義という性癖だ。茉白は反応が良いからじっくり味わいたい。



どれだけ可愛い声で、訴えかける声で私の名前を呼んでも今の時間だけは聞く耳を持たない。私が茉白を自由に食べれる時間だ。


ゆっくり下がっていく手。まだ、上を堪能していないけど今日はメインが我慢できない。


私の可愛くて意地悪なネコは今日もとびきり可愛くて、可愛い声を出しながら「にゃー」と鳴く。敏感で、最高の可愛いネコで、いつもこの声を録音をしたくなる。


「にゃー…(※バカ←こっちが正しい)」


どうやったらもっと愛を伝えられるかな?恋人がめちゃくちゃ可愛くて、我慢ができない体質になってしまった。




◆ profile

◇ 青木一葉(19歳)大学生 162センチ

◆ 田村茉白(20歳)大学生 152センチ


◇ 可愛くて意地悪なネコは今日も食べられる

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