第六話 グレート火山の脅威
レッドドラゴンを倒した僕たち。
すると、
「た、助けてくれー!」
一人の旅人がこちらに走ってきた。
「なんだろう、嫌な予感がするね」
アズサが言う。
「うん、武器構えていたほうがいいかもね」
僕はそう答える。
旅人が僕のもとに駆け寄り
「や、やつが現れたんだ!こ、殺される!」
旅人は凄く震えている様子。
やつとは?グレート火山に来たことはあるけどやつという存在なんて知らないけど。
すると
ぐおー!!!
?!何だ!今の声!
「や、やつだ!俺を殺すために来たんだ」
旅人は僕たちの後ろに隠れる。
やばそうな敵であることは間違いない。
そして!
どかーん!
空から火球が飛んできた。
は!?あいつは!
そこには黒い翼のドラゴンがこちらを見ていた。
く、黒いドラゴン?
「や、やつだ!に、逃げないと殺されますよ!」
旅人が僕の手を掴む。
黒いドラゴン、確かブラックドラゴンだっけ?レッドドラゴンよりも賢くそして強い。
「アズサ!戦うよ!」
僕は武器を抜く!
この剣で太刀打ち出来るか。でも!やらなきゃこっちが殺される。
「うん。私、頑張る!はあー!」
アズサは渾身のパンチを繰り出す!
しかし!
グオー!
「まず!避けきれ、きゃあー!」
アズサは攻撃に集中しすぎて敵の動きを見れていなかったのだ!
「アズサ!よくもアズサを!アイススラッシュ!」
僕は力いっぱい剣を振る!
グオ!
効いてる!でも!
ぐおー!
ブレスか!
ブラックドラゴンはブレスを僕に向かって吐く。
「危なっ、もう少しで焼かれるところだった」
僕は動き回りブレスを避ける。
ユウト、あんなに動けて私は何も出来なかった。
私はユウトのお荷物なのかな。
「アズサ攻撃して!」
僕はアズサに向かって言う。
アズサは少し暗い顔をする。
どうしたんだ?怪我したのか?もしかして、
?!まずい!
「うわあー!!!」
ドラゴンの尻尾攻撃が腹に命中し吹き飛ばされる。
がはぁ!い、一撃でこれか。
ゆ、ユウトがやられた。私が動かなかったから、私は、私は!
「あ、アズサ!僕が攻撃を当てられたのに自分は当てられなかった、ダメなのかなって思ってるでしょ。
アズサ、そんなことない!アズサは凄い、アズサだけにしか出来ないことなんだ。
僕の隣にいないといけないのはアズサなんだ、だからだめとか思うな!
行動をよく見て弱点に攻撃をすれば確実に勝てる」
僕はアズサに向かって言った。
?!それって私の事を信用してくれているんだ。
私はユウトの隣に居ていいんだ。
分かった私、変わるよ。
アズサは立ち上がる。
「動きをよく見て」
ドラゴンはユウトの方へとズンズンと近づく。
私の事は気づいていない。
なら!やることは一つ!
「ハイパーパンチ!!!」
アズサは気づかれないスピードでドラゴンに近づき
攻撃をかました。
ぐ、ぐおー!
ひるんだ!アズサ、それでいいんだ!
「行くぞ!アイススラッシュ!!!」
僕の剣は氷の力を纏いドラゴンの首に当たる!
「うおー!!!!」
僕は思いっきり剣に力をこめる。
そして、
スパン!
ブラックドラゴンの首が地面に転がった。