第三十五話 敗北するアズサ
来る?!
くっ!
速い、避けきれなかった。
「ほらほら!次々行くぞ!」
僕は剣を正確に振り攻撃していく。
鉄の剣で何が出来る。
くっ!このままじゃ、なら!
?!
「気合い砲!!!」
ぐっ!
くっははは!
「やるではないか。
なかなかの気合い砲、見事だ。
だが、いささか無謀ということもある。
ダークチェイン」
?!
アズサは魔法陣から現れた鎖によって両手両足を拘束される。
くっ!
アズサは体を動かして壊そうとしているが全く壊れない。
「無駄だ、お前さんの力ではこの鎖など壊すことなんて不可能なんだよ!」
僕はアズサに向かって笑う。
「ど、どうして。
本当に忘れちゃったの、私の事。
元パーティのマホさんやミレイさんの事を」
アズサは僕に向かって言う。
「マホやミレイね、ああ少し記憶があるぞ。
アイツラはクズだから思い出したくもないがな。
まぁ、そんなことはどうでもいい。
お前に見せてやろう、後継者の力を!
集え呪い武器よ!」
僕がそう言うと
?!
僕の周りに弓や杖、斧などの武器が来る。
あれも呪い武器なの。
「さてと、お前にはこれだな」
僕は弓を手に取りアズサに狙いを定め
「終わりだな、ダークレイン!!」
僕が放った矢は何本にも増えそしてアズサに向かって飛ぶ。
?!
「いや!ユウ・・・ぎゃあー!!!!」
アズサに直撃しアズサの高い声の悲鳴が響く。
「良い、良いぞ!最高の悲鳴だ。
最高のおもちゃだ」
僕は笑いながらアズサに近づく。
矢はアズサの体に刺さっておりアズサはぐったりとしている。
「死んだか?まぁよい、いくらでも強者はいるだろう。
さてと、このゲルドの街も破壊したことだし次の街・・・・そうだな、始まりのダンジョンが在る街に行くか」
僕はそうつぶやき地上に降りて街へと歩いた。
「・・ま、まだ、し・ねな・い」
その頃
ミレイはというと
「あれはユウトだよね。
何が起きて?
でも、追いかけないと!」
ミレイは街を出る僕を追いかけるのだった。
マホはというと
「ユウトになれるって言われた。
それも初恋の相手って・・・・私、ユウトの事。
うん?」
マホはギルドに居てモニターを見て疑問に思った。
その画面にはゲルドの街崩壊、破壊した人物は冒険者。
「冒険者が街を破壊するなんてね、野蛮なやつなんでしょって・・・・え?」
そこにはユウト・アルペンと名前が映っていた。
ユウト?街を破壊した?
いやいや、あり得ない。
こんなことするはずない、何かの間違いなはず。
マホはギルドの受付嬢に聞いた。
すると、
「私も驚いて居るんです。
あの、ユウトさんが街を破壊するとは思えません。
もし、何か考えがあり破壊しているのかそれとも洗脳されてこのような事をしているのか」
受付嬢はそう答える。
「もし、ユウトが洗脳なんてされていたら街は間違いなく終わりだ。
もしこんな、初心者冒険者が多いこの街に来たら」
それは絶望の知らせだった。
一人の男が焦りながらギルドへと入り
「あの!あのニュースに出ているユウト・アルペンがこちらに向かっています!
終わりです!この街も」
男はそういい気絶した。
嘘でしょ!?
・・・私が止めなきゃ!元パーティメンバーとして!
マホは急いでギルドから飛び出し街の入口まで向かった。
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