第三十三話 染まる心
「どういうことですか?!
僕はここの住人なんですか?」
僕がルーシィに向かって言うとルーシィは頷く。
「あなたは、外界に興味を持ち破滅の腕輪を持たずある日あなたはこの災厄の街を抜けてそして災厄の扉から外界に出たのよ」
ルーシィはそう答える。
「僕が記憶が無いのはここから無理矢理出たせいってこと?」
僕が聞くと頷くルーシィ。
「私やアルスは酷く心配したの。
街中いや、国中を探したの。
でも、見つからなくてそれでなくなく戻ろうと思ったときあなたを見つけたの。
その時は本当に嬉しくなったわ。
さぁ、またあなたの好きな街破壊をしましょ?」
?!街破壊?
「僕は街破壊なんかを好きなのか?」
僕が聞くと頷くルーシィ、何なんだよ。
「僕は街を破壊なんてしたくない。
僕が望むのは平和な世界、争いも起きてほしくない。
そんな世の中がいいんだ!」
僕はルーシィにそう答える。
「そう、あなたは変わってしまったのね。
平和と言う呪いをかけられたのね」
?!
するとルーシィの手が光り
「ダークハート!」
うぐっ!な、何を!?
ルーシィは僕の胸に手を当てて居る。
すると、
「ぐわあーー!!!!」
何なんだよ!これは!この破壊衝動は!?
「ぎゃあーー!!!」
僕はベッドの上で悲鳴を上げそして数分後すっと静かになった。
「おはよう、後継者様」
ルーシィが僕の手を繋ぐ。
「おはよう、ルーシィ。
ありがとう、僕を本当の僕にしてくれて」
僕はルーシィに抱きついた。
「あらあら、子供ぽいのも戻ってしまったわね。
さぁ、後継者様。
破滅の腕輪です、これで一思いに街を破壊してください」
ルーシィは僕に向かって言う。
「ああ、人々の悲鳴を聞けるのは最高のスパイスだからな。
行ってくる」
僕は立ち上がり、部屋から出た。
玄関の扉を開ける、すると街を歩いている人たちがこちらを見る。
ねぇ、あの方は後継者様よね。
後継者様だ、後継者様が戻ってきたのか!
私もあの人みたいに街を壊したい。
人々の声が聞こえる。
僕は災厄の扉がある場所まで歩いて行った。
祭壇、災厄の扉の間
「さてと、外界ではお世話なったからまずはあの街を破壊するかな」
僕は扉を開け外界へと向かった。
その頃、アズサはと言うと
「はぁ、街までこんなに遠いなんていつになったら着くのかしら。
でも、ユウトを見つけないとそのために私はここに居るんだから」
アズサは街まで足を進めた。
扉を開け、外界へとたどり着くとそこは洞窟、いやとういうかここは最深部の間だ。
僕は転移魔法を使いダンジョンから出るのだった。