第十九話 自分?
僕たちは天然ダンジョンの中を探索を始めた。
色々な罠や魔物が居たけどこの呪縛剣に敵はない!
「なんかユウト絶好調だね」
「ああ!アレン達と居たときはこんなに戦ったこともないし。
楽しい事もなかった!
だから、今の僕に敵はいない!」
僕は今を生きている!
そして僕たちは最深部の扉の前までやってきた。
「この先に魔物が居る。
それを倒したらお宝があるんだよね?」
アズサが聞いてきた。
「うん。
ある、もしかしたらボスの落とすアイテムがすごい貴重なものなのかもしれない」
ボスドロップアイテムはレアなものほど天然ダンジョンでしか手に入らない。
よし!行くか。
僕達は扉を開け、最深部の部屋の中へと入る。
「うん?!誰か居る?」
僕たちが部屋に入ると一人の男が立っていた。
背を向けていて、身長は僕と同じくらい。
「あの!ボスは倒したんですか?」
アズサが男の方に向かって言った。
?!
すると男はくるりと振り返る。
「は?な、なんで」
僕とアズサは驚き言葉が出なかった。
その男は僕と同じ顔をしていたのだ。
「お前らが俺の対戦相手か。
まぁ、そこそこ出来るように見えるが」
男は僕たちに向かって言う。
「な、なんでユウトと同じ顔なのよ!
あなたは何者?!
も、もしかしてユウトにお兄ちゃんなんて居たの?!」
アズサは僕の方を見た。
「いやいや!僕にお兄ちゃんは居ないよ!
君は何者なんだ?」
僕は男の方に向かって言う。
「俺は、お前だ。
ここは自分との決闘の場だ。
貴様は俺に勝てるかな?」
男は剣を抜いた。
あ、あれは呪縛剣!?僕と本当に同じというわけか!
「ユウト!二体一よ!勝てるわ!
はああ!!!」
「待て!アズサ!」
「甘いな、小娘が!」
スパン!!!
「がはぁ!!!」
アズサは呪縛剣によって腕を斬り落とされた。
「う、腕がー!」
アズサはパニクり始める!
「アズサ!これを受け取れ!!」
僕はアズサにポーションを投げる。
「う、うん!」
アズサはポーションを腕に流すとすーと痛みは引いていき腕が元に戻った。
「アズサ、下がるんだ。
こいつは僕が殺る!」
僕は呪縛剣を抜き構える。
「いい目だ、俺を殺す気で来い!」
「うおー!!!」