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プロローグ


 落ちこぼれ?いや、アレン。僕は落ちこぼれじゃなかったみたいだ。



 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




 「ユウト、お前はパーティからクビだ」

 金髪の男が僕に向かって言う。

 こいつがアレン。




 「は?なんで僕は別に足を引っ張ってないじゃん」

 僕は反論する。

 僕は魔法も剣技も別に悪くない。




 「だってお前居なくても俺やミレイがいるじゃん。事足りてるってことだからクビなんだよ」

 アレンは俺に向かって言った。


 は?なんだよそれ。



 「マホやアズマは何も言わないのか?僕は足引っ張ってないよな」

 僕は二人の方を見る。




 「・・・」

 二人は黙ったままだ。



 「それにさ、ユウトの能力、全力パワーアップ?一度も見たことないし、その能力ゴミなんじゃない?」

 ミレイが言う。



 「分かった。僕はパーティから抜けるよ」

 僕は立ち上がりアレン達に向かって言った。



 「それでいい。それより、アイテムは置いて行けよ」

 アレンは僕の顔を見ながら言う。



 「分かった」

 僕はアイテムボックスにあるアイテムを全て渡した。




 「これで全部だな。まぁ、その剣は持っておけ、俺の慈悲だ」

 アレンはそう僕に向かって言った。



 「楽しかったよ。ありがとう」

 僕はそう言い酒場から出ていった。




 はぁ〜これで僕は一人か。・・・一人。


 頭の中にアレン達と一緒に戦った思い出が巡る。




 「僕の能力はゴミなのだろう?全力パワーアップ、こんなゴミ能力いらないよ」

 僕はそうつぶやきながら宿屋へと向かった。



 そして宿屋へとつき

 ベッドに寝転んだ。


 僕は、落ちこぼれだ。あんなこと言われて、少ししか言い返しが出来なかった。

 アレンは剣技が優秀。ミレイは魔法が得意、マホは補助魔法が得意、アズマは弓の技が優秀、僕は・・・何も。


 僕は初めて一人で泣いた。悔しい、あんなに言われまくって何も何も反論できなかった。



 そして泣きつかれ眠った。



 翌朝


 いつもなら清々しい朝のはずだがなんとも思わなくなった。

 まるで感情がなくなったかのように。



 そして街をフラフラと歩いていると一人の女の子を見つけた。

 ケモ耳があるということは亜人か。それに僕くらいだから17歳くらいか?


 僕は指で頬をつんつんしてみた。

 すると、


 「う、うーん」

 女の子が目をぱちりと開けた。

 それはとてもキレイなサファイア色の目をしていた。


 キレイだな。


 僕がぼーと見つめていると



 「あ、あのなんのようですか?」

 女の子が聞いてきた。



 「あ、いやなんでこんなところで寝ているのかなって」

 僕は突然聞かれたので適当なことを言った。




 「私、アズサって言う名前なんです。私は、主に剣や魔法で戦わずこの拳で戦うのです。

 だけど、私が居たパーティは拳かよとか、魔物臭くてかなわないわとか言われて、パーティを抜けたんです」

 アズサは僕に向かって言った。



 僕と同じ。何も言い返せずパーティを抜けた。


 「あの、その私、鑑定も持ってるんです」

 

 鑑定!?


 確か鑑定は数年に一人と言われた能力だよな。それを捨てるパーティの人はどんなやばい神経をしているんだろう。



 「あの、僕ユウトって名前なんだけど僕の事を鑑定してくれる?」

 僕がアズサに向かってお願いした。



 「いいですよ。私に声をかけてくれたし」

 アズサはそう言い僕の片手に手を触れる。


数秒後

 

 「・・・はい。鑑定終了です」

 アズサはそう言い僕の片手から手を外す。




 「何かわかった?」

 僕がアズサに聞くと



 「ユウトさんの能力は3つあります。一つは全力パワーアップ。

 これは、パーティメンバー全員の力を上げる能力です。

 ユウトさんが剣を出した瞬間から自動で発動します」

 アズサはそう答える。


 パーティメンバー全員?!凄い能力だ。

 まぁこのあとだ。



 「2つ目が全力パワーアップとほぼ似ている全魔力アップ。

 これはパーティメンバーの魔力を底上げして魔力量もアップさせるものです。

 これはパーティメンバーに魔法つかいがいれば自動で発動します」

 

 なんだよこれめちゃくちゃサポートよりじゃん。でもでも、凄い。



 「そして3つ目は、最強です」

 

 「さ、最強?」

 僕がアズサに聞き返す。



 「これは、ユウトさんに常に発動している能力です。まぁ鑑定するまでは発動しませんが、今は力がみなぎるんじゃないんですか?」

 アズサが言うと


 ?!な、なにこれ?

 これが僕の力?!


 落ちこぼれどころじゃない!僕は凄い力を目覚めさせてしまったのかもしれない。









 

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