ep.10 エレンの気持ち
「サッキノヒトハダレネ?」
ここは旅館のエレンの部屋だ。
「さあ、いきなりでしたからね。でも、アースセーバーには違いないと思います。」
「そうね。」
あれ?
「エレンさん、日本語話せたのですか?」
「ええ、私実は帰国子女なのよ。驚いた?」
「お、驚くも何も、私は外国人だとばかり…。」
実はエレンの写真集にはアメリカ人とかかれている。
「あ、エレン、パクティアス出来るよ。」
アルが言った。
アルとフラが対面する形で魔法陣をそれぞれの体に描いた。
「そちに問う、そちは何を司る者か?我小川のせせらぎなり。」
「我、黄昏の夕陽なり。」
「パクティアス!」
エレンの癒しの能力が高まった。
「私は一応外国人で通しているから、この事は誰にも言わないでね。」
エレンはレナに釘を刺した。
「分かりました。他のアースセーバーにはどうしますか?」
「仲間にはこの言葉で話すわ。」
「そうですか。」
レナは答えた。
「でも不思議ね。仕事のこの企画がなかったらあなたに会えなかったもの。」
「そうですね、私もこの練習試合がなかったらエレンさんに会えませんでしたから。」
そこにアルが割って入った。
「アースセーバーは互いに引き寄せ合う性質があるからね。何も不思議な事はないよ。」
レナとエレンはうなずいた。
「そっかあ、私エレンさんのファンなのでうれしいです」
「私も応援してくれる子がいてうれしいわ。」
レナとエレンはすっかり仲良くなった。
「それでは時間なのでまた。」
「ええ、じゃあね。」
レナは自分の部屋に帰っていった。