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碧眼の神威使い ー奪われた幼馴染を救うため俺は魔人をぶった斬るー  作者: ARU/MERIA
第2章 高位6魔人<ネグルス>編
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43話 前途多難


 ―翌日 PM12:40―


 昼休み、俺たちは中庭で昼食をとっていた。


 そして―


 「あああああああああああああああああああああああああああああ」


 俺は発狂していた。


 「ユーリ、お前は立派に戦った。 恥じることなど何もない!」


 「そうですよユーリ様! たった一人であのアラン会長と副会長に挑んでいく様は、とても勇ましくかっこよかったです!」


 エミリとメリーがそう言った。


 そう、俺たちは昨日


 アラン率いる騎士生徒会チームに負けた。


 そして決勝は、


 アラン率いる3-Aとストー会長率いる3-Bの試合


 騎士生徒会VS魔法師生徒会


 の試合となったんだが・・・


 決勝戦開始直前、


 アランたち3-Aは、


 俺たちとの試合のダメージが残っているという理由で


 決勝を辞退した。


 結果、

 

 クラス対抗戦優勝は


 魔法師生徒会長のストー会長率いる3-Bとなった。


 アランが辞退したとき、ストー会長はブーブーと文句を言って暴れていたんだが・・・


 まあ、そんなことはどうだっていい。


 俺たちは負けたんだ。


 「すまないロミオ、ほんとうに!」


 俺はロミオに、もうこれ以上ないくらい頭を下げた。


 「ユ、ユーリ、顔を上げてよ。 昨日の勝敗はユーリのせいじゃないよ」


 「だ、だが・・・」


 「アラン会長にベルガー副会長、そしてクロ書記、騎士生徒会チーム全員の卓越したチームワークに僕たちは負けたんだよ」


 「くっ・・・だがお前とマクルドがあれほど身を削ってくれたってのに・・・」


 勝つことが出来なかった。


 決して油断していたわけじゃない。


 あいつの気配に全く気付つけなかった。


 それどころか、存在すら完全に頭から抜け落ちていた。


 これがイベントではなく、実戦であれば


 俺は死んでいたかもしれない。


 ああ、


 思い返せば、返すほど


 「がああああああああああああああああッ」


 悔しい!


 こんなんじゃダメだ


 もっと、


 もっと鍛錬しねえと!


 「こうしちゃいられねえ! 今から修行だ!」


 俺は立ち上がりそう言うと


 「駄目だ」


 と背後から声がした。


 俺はとっさに振り返る。


 「お前は・・・」


 「ベルガー副会長!」


 隣のロミオがそう言った。


 ベルガーはメガネをカチッと触りながら口を開く。


 「ユーリ・アレクシス。 不本意だが貴様は今日から生徒会の一員だ。 放課後は修行ではなく、生徒会業務を執行してもらう」


 「な、なんの話・・・」


 ハッ!


 そ、そういえば


 クラス対抗戦の前に、


 アランとそのような話をしていたんだった。


 今の今まで完全に忘れていたぜ。


 「アラン会長がお呼びだ。 今すぐ生徒会室へ来い」


 「あ・・・ああ・・・あああああああああああああああああああ」


 俺は再び頭を抱えて発狂した。



 ―騎士生徒会室―


 「ただいま連れてまいりました、アラン会長」


 ベルガーは生徒会室の扉を開き、そう口にした。


 そして


 「ご苦労だったね、ベルガー君」


 奥の机で作業をしている


 アランがそう口を開き


 ―シュン―


 俺の前に現れた。


 さすがにもう驚かねえぜ。


 こいつがいつなんどき、テレポートを使ったってな。


 「やあユーリ君、ようこそ騎士生徒会室へ。 そして歓迎しよう、君も今日から生徒会だ」


 と、アランはニッコリとそう言った。


 「あ、ああ・・・」


 「おやおや、随分と元気がないみたいだが、どうしたんだい?」


 「我々に敗北したのが、かなりこたえているようです。 特に心配する必要はないかと」


 ベルガーは淡々とそう言い放った。


 「別にそんなことは―」


 そこまで口にしたとき


 俺の視界にある人物が目に入った。

 

 俺はその瞬間


 サッと身構えた。


 すると―


 「ひぃッ・・・」


 と、向こうも震えながら後ずさりした。


 騎士生徒会の書記・・・


 そう、俺は昨日こいつに負けた。


 インビジブルだかなんだか知らねえが、


 こいつは油断ならねえ!


 俺はそのようなことを考えクロを見つめていると


 「すみません、すみません、視界に入ってすみません」


 と怯えながらクロがそう口にした。


 「いや、別にそこまで―」


 「すみません、すみません、すみません」


 と何度も怯えて土下座をしている。


 「いや、だから」


 アランはそんな俺たちを見て


 「ハハハ」と面白げに笑っている。


 いや、何なんだよこいつ


 暗いというかネガティブというか


 なんとも「陰」って言葉がよく似合うやつだ。


 アランが言っていた、持ち前の影の薄さってのは


 こいつのこの性格から来ているに違いねえな。


 「まあクロ君はこんな感じではあるが、とても優秀で頼りになる人材なんだ。 ユーリ君も仲良くしてもらえると助かるよ」


 アランがそう言った。


 まあ、そうだな。


 昨日の対抗戦で敗北したが


 それをいつまでもひこずってたって仕方ねえ。


 それに、


 それはそれ、これはこれだ。


 俺は気合を入れる為


 自身の顔を


 パンッ!


 と強く叩いた。


 そして―


 「クロ! 昨日は負けたが次は絶対負けねえ! もう二度と俺の間合いに容易に踏み込ませはしねえからな!」


 と、クロに指を差しそう言った。


 「ヒ、ヒィッッッ・・・!」


 クロはブルブルと怯えながら隠れるように頭を抱えた。


 そして、そんな俺たちを見てアランは


 「やれやれ、前途多難だね」


 と苦笑いでそう言った。

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