41話 クラス対抗戦⑳ 全力
*エミリ*
ダアアアアアアアアアンッ・・・!!!
ユーリの剣撃が地面に伝い
場内全域に凄まじい衝撃と
土埃が舞いあがった。
だが瞬く間に―
ダッ! ダダンッ!
と、土埃の中から
物凄いスピードで何かが飛び出してきた。
「あ、あれは!」
ガンッ! ガキンッ!!!
ユーリとアラン会長!
なんということだ。
アラン会長はあの距離から
ユーリの剣撃をかわしたというのか?
いや、
アラン会長を見る限り
決して無傷というわけではなさそうだ。
アラン会長の鞘は真っ二つに折れており
両腕の袖もボロボロにさけている。
腕が痺れているのか
両腕を軽く震わせており
鞘も、握っているのがやっとのようだ。
だが―
ガチンッ!!!
ユーリの猛攻は始まったばかりだ。
ダンッ、ダダンッ!
シュン―
ガンッ、ガガンッ!
シュン―
ダダッ、ガンッ!
シュン―
速い
速すぎる!
ここにきてユーリのスピードが更に増している。
いや、違う・・・
これが本来のユーリのスピード。
今までは模造刀を破壊しないよう
加減して剣を振るっていたのが
ロミオによって生成されたあのロングソードにより
武器破壊を気にすることなく剣を振るうことが出来ている。
つまり、ここからが正真正銘
ユーリの全力だ!
「うおおおおおおおおおおおおおおおッ!」
ユーリは声を上げ、物凄い速さでロングソードを振る。
「くっ―」
アラン会長は折れた鞘で一、二撃受け流すと
テレポートを使いかわしていく。
先程よりも明らかに、
アラン会長のテレポートの回数が増えている。
アラン会長は防戦一方で
ユーリの猛攻を回避するのがやっとのようだ。
いいぞ、ユーリ
そのまま攻め続けろ!
そして瞬く間に
アラン会長の腕に印字されている
魔法陣が残り1つとなった。
それと同時―
ガンッ、ガチンッ!!!
ユーリは剣を大きく斬り上げた。
それによりアラン会長は、上方へ鞘を弾かれた。
よし、アラン会長にわずかな隙が生まれた。
今だ、ユーリ!
決めろ!
「雷轟一閃流」
!!!
ユーリがそう構えると
アラン会長は瞬時にテレポートを使い
―シュン―
はるか上空へ移動した。
ユーリは瞬時に上方へ構え
「天雷!!!」
上空のアラン会長へ向け真っすぐに斬り上げた。
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオッ・・・!!!
雷を帯びたユーリの剣撃は
まるで上空へ駆け上がる雷龍のようだった。
だが―
ユーリの剣撃がアラン会長にぶつかる直前
―シュン―
アラン会長はテレポートでかわし、
先程同様、地上で姿を現した。
ああ、惜しい。
ユーリの剣術をもってしても
あと一歩のところで決めきれない。
やはり、
アラン会長は只者ではない。
だが―
「雷轟一閃流」
なに、
連続して雷轟一閃流を!!!
地上にいるアラン会長は
「やれやれ、まいったね」
と、苦笑いを浮かべた。
そして―
「アラン会長!」
ササッ!!!
と、アラン会長の前へ
魔法陣を展開したベルガー副会長が飛びこんできた。
「なに、ベルガー副会長だと・・・ロミオは!」
私はハッとし、瞬時にロミオの方へ視線を移した。
するとそこには、
地に伏せて気絶しているマクルドと
座り込んでいるロミオの姿が見えた。
そして、2人の腕に腕章はない。
ベルガー副会長の奴、ロミオを倒し
アラン会長に加勢してきたというわけか。
くっ・・・
だが今は
悔しんでいる間はない。
私は気持ちを切り替え、瞬時に視線を戻した。
そして―
「デルラ・トルネード!!!」
ベルガー副会長は両手を上空へ向け
風撃魔法の中でも最高位に位置づけられる超魔法を
‘‘かすめる‘‘のではなく
ユーリに向け放った。
ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!
だが―
「降雷!!!」
ユーリはベルガー副会長から放たれた魔法に向け
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!!
剣術を繰り出した。




