表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
碧眼の神威使い ー奪われた幼馴染を救うため俺は魔人をぶった斬るー  作者: ARU/MERIA
第2章 高位6魔人<ネグルス>編
82/101

26話 クラス対抗戦⑤ 2対1


 俺は腰に力を入れ、カイの剣撃に備える。


 カイは低い姿勢から体を捻じり上げ、二刀を同時に使って斬りこんできた。


 俺はそれを―


 ガキンッ!!!


 模造刀で受け止めた。


 ギシシシシシ!


 だが―


 ガンッ!


 カイのパワーに押され、俺は剣をはじかれる。


 そしてカイは続けざま俺に斬りかかった。


 危ね―


 ブンッ


 俺は横に飛び、カイの攻撃を紙一重でかわした。


 そして―


 ダダッ!


 俺は後方に下がり、カイから距離を取った。


 だが―


 ダンッ!


 カイは俺を逃がさないと言わんばかりに、再び俺に距離を詰めた。


 俺は模造刀を構え、カイの剣撃を受ける。


 ガキン! ガンッ! ガガンッ! ガチンッ!


 カイは体全体を柔軟に使い、あらゆる方向から次々に斬りこんでくる。


 俺はそれを模造刀で受け、かわし、を続けていくが

 

 カイの圧倒的な手数に押され、後退していく。


 いや、手数だけじゃねえ。


 どういうわけか、俺に斬りこめば斬りこむほど


 カイの動きと、剣を振る速度が上がっている。


 これはカイの、剣術によるものなのか?


 今のところ対応できない速度ではないが・・・


 二刀剣術によるこの手数の多さ。


 それに加えて、これ以上速度を上げられるのは何かと厄介だ。


 とりあえず一旦、カイの動きを止めねえと


 だが、そう考えていた矢先


 ビタッ


 背中に何かが当たった。


 俺はその感触で、状況を把握した。


 「くっ、壁際か」


 俺はいつの間にか、場内の壁際まで追い詰められていた。


 そして―


 「これで、終わりだ!」


 カイは二刀を交差させ、俺の体を真っ二つに斬りさくように水平に斬りかかった。


 「!!!」


 ガキンッ!!!


 俺は考えるよりも先に、体が動いた。


 「なに・・・」


 カイは驚いたような表情でそう声を漏らす。


 「危ねえ」


 俺は咄嗟に、腰に携えている鞘を抜き


 カイと同様に‘‘二刀‘‘で防いだ。


 ギシシシシシ!


 「ユーリ・・・お前は二刀剣術の心得もあるのか」


 カイは表情を戻してそう口にした。


 「いや、心得なんてねえよ。 ただ、気がつけば勝手に体が動いていた・・・ただそれだけだ」


 俺がそう言うと、カイはフッと笑顔を見せ


 「流石だな」と口にした。


 そして―


 「だが、相手は俺だけではないということを・・・忘れるな!」


 カイはそう言って―


 ガキンッ!


 俺の剣をはじき、宙へ高く飛んだ。

 

 そしてカイが俺の目の前から消えると同時に


 数メートル先で、こちらに向け剣を構えているエミリの姿が見えた。


 「なに―」


 エミリは全身を使い、鋭く剣を振る。


 「水無月流 水刃斬!!!」


 エミリは剣を斜めに斬り上げるように振った。


 そしてその軌道を描くように、水を帯びた斬撃がこちらに向かって飛来する。


 「!!!」


 俺は咄嗟に、エミリの斬撃に合わせ、剣を振った。




 *エミリ*


 ダアアアアアン!!!


 斬撃が場内の壁にぶつかり闘技場が大きく揺れた。


 そして斬撃により、場内には土煙が舞いあがる。


 タイミング、そして距離も完璧だった。


 いくらユーリのスピードが桁違いに速いといっても


 今のを避けることは出来ないはず。


 今の攻撃で、ユーリを倒せるとは思ってはいない。


 だが、少しでもダメージを与えることが出来ていれば・・・


 私はぐっと模造刀を強く握り、構える。


 土煙が少し流れ、壁際に人影が見えた。 


 そして人影から「あ・・・」という声が聞こえた。


 さあ、どうだ。


 土煙が完全に流れ、ユーリの姿が見えた。


 その光景に私は、驚愕した。


 「な、何だと・・・」


 なんとユーリは


 ダメージどころか、身に着けている服にも傷一つついておらず、完全に無傷だった。


 「あっぶねえ・・・。 今のはなかなか危なかったぞ」


 ユーリの周囲を確認し、私は続けて驚いた。


 ユーリは真っ二つになった鞘を手に持っており


 後方の壁には私が放った斬撃の跡が残っていた。


 ということはつまり―


 「ユーリ、お前は私の斬撃を・・・斬った・・・のか?」

 

 私は思わず、ユーリにそう問いかけた。


 ユーリは不思議そうな表情で「え?」と声を漏らし、続ける。


 「見ての通りそうだが・・・それがどうしたんだ?」


 そう口にした。


 な、なんということだ。


 斬撃を・・・斬っただと?


 そんなことが可能なのか?


 いやだが・・・


 ユーリのあの様子・・・


 おそらく奴にとっては、斬撃を斬るなんてのは、ごく普通のことのようだ。


 ユーリは真っ二つになった鞘を見つめ「あー、さすがに壊れたか」と声を漏らしていた。


 私はそれを見て、思わず笑みがこぼれた。


 やはりお前は、とんでもない奴だ。


 私は大きく息を吸い、構えた。


 私も・・・


 負けてはいられない!


 ダンッ!


 私はユーリに距離を詰め、斬りかかった。


 それに気づいたユーリは、私の剣撃を横によけた―


 ダアアアンッ!!!


 私は壁に剣を打ちつけた後


 すぐさま、ユーリに視線を移し


 続けてユーリに斬りかかる。


 ダンッ!!!


 「水無月流 ―睡蓮の舞-」


 私は四方八方に移動しながらユーリに斬りかかった。


 だが―


 ガキンッ!


 ユーリに全て受け止められた。


 くっ、通用しないか。


 だが―


 ガキンッ! ガンッ! ガチンッ!


 私は続けてユーリに何度も斬りかかる。


 もっとだ、もっと速く!


 私は全神経を集中させ、ユーリに斬りかかる。


 だが―


 ガン、ガン、ガキンッ!


 「く―」


 私は、上方に剣を強く弾かれた。


 そしてその瞬間


 私が腕につけている腕章に向け、ユーリが剣を振った。


 「しまっ―」


 私の脳裏に一瞬、敗北がよぎったその時―


 ガンッ!


 カイが私の前に飛び出し、ユーリの剣を受け止めた。


 「一人では無理だ! 訓練通り、同時にいくぞ!」


 私はカイの言葉で、我に返った。


 「ああ!」


 ガン、ガキン!


 カイは二刀を使い、ユーリに斬りかかる。


 ユーリは距離を取りながら、カイの剣を受けていく。


 二人が打ち合っている最中、私は三時の方向からユーリに向け


 ダンッ!


 地面を強く蹴り、斬りかかった。


 よし、間合いに入った! いける!


 そう思った瞬間―


 ブンッ!


 ユーリは物凄い速さで、全身のバネを使うように体を回転させ剣を振った。


 「な―」


 ダン、ダダンッ!!!


 「くッ―」


 私とカイは、剣でユーリの攻撃を防ぐも


 衝撃で、後方へ飛ばされた。


 ザザザッ・・・


 ユーリから数メートル離れたところで、私とカイは地面に着地した。


 「なんて奴だ・・・」


 「一振りで私たちを・・・」


 私とカイは互いにそう声を漏らした。


 今の一撃で理解した。


 ユーリの奴


 まだまだ全力を出してはいない。


 強い・・・強すぎる。


 今まで戦ってきた誰よりも・・・


 強い!


 だが・・・


 それでも!


 私は再び剣を構え、地面を強く蹴る。

 

 ダンッ!


 私はユーリに距離を詰め斬りかかった。


 「勝負を諦めるつもりはない!」


 ガキンッ! ガチンッ! ガシンッ!


 私はユーリへ猛攻を仕掛ける。


 そして同時に、カイもユーリに斬りかかった。


 ガン!ガガン!ガン!ガチン!ガン!ガキン!ガン!ダダン!


 ユーリは、私たち二人の剣撃を


 かわし、受けて、を繰り返していく。


 くッ、2対1だというのに


 ユーリに剣先をかすめることすらできない。


 どうする。

 

 猛攻の最中、ユーリの後方に場内の壁が見えてきたところで―


 「エミリ! あれを使うぞ!」


 隣のカイがそう声を上げた。


 その言葉で私は、カイが言っていることを理解した。


 「ああ!」


 1,2,3!


 と、息を合わせるように、私たちは同時にユーリに斬りかかった。


 ガキンッ!!!


 ユーリは一刀の剣でそれを防ぐも


 衝撃で壁際まで吹き飛んだ。


 そしてその一瞬を狙い、私とカイは追い込みをかけた。


 「双斬流 ―閃光斬―」


 「水無月流」


 ダンッ!!!


 私とカイがほぼ同時に地面を蹴った。


 二人同時に技を出されたこの状況なら


 たとえユーリであっても


 技を出さずに防ぐことは出来ない!


 私とカイがユーリの間合いに入る直前


 ユーリは腰をひねり、体勢を低く構えた。


 構えた!


 とうとう出すか


 古流剣術を!


 ユーリが構えたのを確認した瞬間

 

 隣のカイは物凄い速さで体を回転させ、私に向け剣を振った。


 私はカイの剣撃を受け、その衝撃でユーリと距離を取るように


 後方に大きく下がった。


 そして―


 「雷轟一閃流 ―旋雷―」


 ユーリがそう言って剣を振ると


 ドゴオオオオオオオオオオオオオオオン!!!


 という轟音とともに


 ユーリの周りを囲むように


 激しい雷が渦を巻くように飛来した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ