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指名依頼編その10

昨日に続き連続投稿です。

マサト視点


 レーリーさんと二人で先行して森の調査を任された。

 従魔としての初仕事なのでちょっと緊張する。


 森に入る前に魔力隠蔽をして、敵の索敵に掛かりにくくしないと。


“マサトは魔力隠蔽がなかなか上手ですね。ナナコは魔力が多すぎることもありますが、なかなか隠蔽しきれなくて苦労しているようです”


“そうですか。彼女は結構器用なタイプだったんで、たぶんそのうちできるようになると思いますよ”


“先ほども話しましたが、森の中にいる魔獣の種類と数、可能なら徘徊ルートを確認します。別れた方が効率はいいですが、危険もありますので一緒に行動になります。

 マサトは魔力探知は得意ですか?“


“できないことはないですが、魔力探知って高確率で相手にも気づかれますよね?”


 森の中にいたときにいろいろ試していたらできたけど、使い勝手が悪くてほとんど使った覚えがない。


“薄く静かに広げていくことがコツですよ。例えばこう”


 そういってレーリーが目の前で何かを始めたのはわかったが、魔力はほとんど感じなかった。

 たぶん目の前で言われてたからかろうじて感じたが、そうでなければ気付きもしなかっただろう。


“こんなに繊細な魔力探知ができるんだ。これなら確かに相手に気付かれる可能性も低そうだ”


“とりあえず今回はわたしが探知を行っていきます。マサトは音やにおいに注意を払ってもらえますか?”


“わかった、そっちは任せて”


 いよいよ森に侵入する。




 すぐ目の前を5体のゴブリンが歩いていく。


“……ここが巡回ルートなのでしょう。道ができています”


“そうだね。5体というのも厄介だな”


“ええ。倒すのに手間取って1体でも逃がしたら、援軍を呼ばれる可能性もあります。しかも間隔を空けて別の隊が同じルートを移動しているようなので、うまく全員倒せてもすぐに相手に気付かれるでしょう”


“相手、ということはやはりリーダー的な立場がいると?”


“そもそも隊伍を組んで巡回している時点でそれを指示する者がいるのは間違いないでしょう。できれば存在を確認しておきたいので、巡回の合間を縫って先に進みましょう”


 ナナコも言っていたけど、レーリーは慎重に見えて結構大胆だな。


“あまり進むと相手に見つかるんじゃ?”


“森の中は隠れる場所も多いですし、魔力隠蔽していれば大丈夫でしょう。もう少し前に進まないと、全容もつかめません”


“ちなみに、現時点で何体くらいを探知されていますか?”


“大体50体くらいは把握しています。奥に行くにつれて数が増えていますから、おそらくそちらにいると思います。

 さあ、さきほどのゴブリンはかなり先を行きました。次の隊が来る前に先に進みましょう“


 レーリーがそういってすっと音もたてずに進んでいったので、俺もそのあとに続く。


 しばらく行くと、レーリーが立ち止まった。


“やっと中心部と思しき場所が把握できました。

 確認できるのは総勢で200体くらいですね。探知の範囲外にどれだけいるかわかりませんが、多くても300体くらいだでしょう。

 頭目と思しき個体もいます。そこまで強くはなさそうですが、これだけの数を従えているのですから、何かしら特殊な能力を持っている可能性もありますね“


“特殊な能力で従えているというと、催眠とか魅了とかそういう感じかな?”


“わたしはその方面はあまり詳しくないので何とも言えませんが、それらがそういう能力になるのですか?”


“えっと、よく創作物なんかでそういう能力があったんで”


 こちらにもそういうスキルがあるのか知らないから、あまり聞かれても困るんだな。


“そのあたりは戻ってから皆さんに確認したほうがよさそうですね。さあ、ある程度必要な情報もつかめましたのでそろそろっ”


“なんか今通りませんでしたか?”


“どうやら頭目が探知魔法を使ったようです”


“こちらは魔力隠蔽をしているので大丈夫でしょ”


“いえ、わたしたちの場所が空白に見えるので、敏い者であれば不自然さに気づくでしょう。

 おそらくわたしたちみたいな存在を警戒して、定期的に強めの探知魔法を使っているのかもしれません。

 すぐに逃げますよ。ついてきてください“


 そう言って走り出したレーリーの後を、俺は必死でついていった。

 だけどしばらく走っていたところで彼女は立ち止まった。


“やはりこちらに気付いたようです。巡回しているグループが逃げ道をふさぐようにこちらへ移動してきています。

 仕方がありません。私がおとりになりますので、マサトはしばらくここで隠れていてから村に戻って皆に報告してください“


“レーリーはどうすんだよ”


“わたしはうまく巻いて逃げます。この程度であればなんとかなります”


“なら俺も戦う”


“今は確認した情報を一刻も早く持ち帰る方が先決です。大丈夫、これでも昔、100騎の騎兵で10万の軍に突撃したこともありますから”


 なにそのムリゲー。


 結局俺はレーリーに説得されて、おとりになった彼女のおかげで手薄になったところを抜けて、一人で村に戻ることになった。


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