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召還編その11

 レーリー視点


 夕食に誘われましたが、この体は食事をしなくても大丈夫なので、今日のところは遠慮しました。


 実を言えばこの世界の料理に興味はありましたが、メイリンができれば留守番していてほしいという雰囲気を醸し出していたので、空気を読んだということもあります。


 かわりにわたしでも眺めて時間をつぶせる書物はないか尋ねたところ、子供向けの本はさすがに持ってきていないとのことで、かわりに魔法に関しての教科書をわたされました。


 メイリンが出て行ったところで、渡された本を開いてみます。この体では、本を開くのもちょっとした運動ですね。


 ……当然のことながら、文字が分からないので読めません。


 そもそもこれは私の知っている文字とは根本的に違っています。

 ざっと見る限り、シンプルな形の文字が並んでいますが、同じ形の文字が何度も出てきています。そしてそのような文字並びは数個置きに空白によって区切られています。

 そしてさらに全体をよく眺めていくと、同じ文字並びが何度か出てきます。


 おそらくこの国の言葉は、30個弱の文字を組み合わせてできているのでしょう。

 その文字を組み合わせた空白で区切られた文字列が個々の言葉で、それが連なって文章になっているのだと推測できます。


 さて、なんとなくこの国の言語の形式が察せられましたが、ではこの本を読めるようになるかと言えば、そんなはずもありません。

 はっきり言えば、ほかにやりようがないから、とりあえずわかる範囲で分析してみただけです。


 何か文字列の意味を知る手掛かりになる挿絵でもないかと本をめくって探したところ、所々に円陣が書いてあります。

 これはわたしがメイリンに召喚されたときに現れた円陣に似ていますので、おそらくそれに類する技術の図案なのでしょう。


 円陣の下の部分には、本門とは別に図の説明と思われる分が書かれています。

 そこで円陣ごとの説明文を比較していくと、2つの共通の文字列を見つけました。そのうちの一つはこの本の表紙にも書かれていますので、これがおそらく「魔法」という意味の言葉なのでしょう。

 そうするともう一つのほうは「円」か「円陣」という意味の可能性が考えられます。


 他にも推測できる言葉はないか探しましたが、結局それ以上の言葉を推測する前にメイリンが帰ってきました。


「あれ、ずいぶん熱心に本を読んでいるみたいだけど、文字が読めるようになったの?」


“いいえ、ただ眺めていただけです。ただ、2つほど意味を推測したものがあります”


「え、文字が読めないのに、意味が分かったの?」


“間違っているかもしれませんが、表題や挿絵の円陣の解説文から、たぶんこれは『魔法』、こちらは『円』か『円陣』だと思うのですが”


「あー、だいたいあっているかな。よくわかるわね」


“さすがにこれ以上は無理でした。それでお願いなのですが、まずはこちらの文字の種類を教えてもらえないでしょうか”


「そっか、アルファベットからまず覚える必要があるのね。わかったわ。紙に書いてあげる」


 そういってメイリンは紙に一文字ずつ書いていきます。


「これがこの国で使われているアルファベットよ。で、メイリンはこう書くの。シロテンはこう。レーリーはこうかしら」


 基本的な文字以外にも、いくつかの簡単な単語を書いてくれました。


“ありがとう、メイリン。少しずつ覚えていくわ”


「新しい言語を学ぶのは大変でしょうから、あまり無理しないでね」


 無理をする気はありませんが、早く本を読めるようになりたいので、明日からも頑張りましょう。


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