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召還編その4

「あんた、元は人間なの?」


“はい。政争に巻き込まれて獄死したと思ったら、目が覚めたらこの体でした”


 うわー、政争に巻き込まれるような立場ということは、たぶん平民じゃないわよね。


「ええと、もしかしてもっと敬語ではなしたほうがよかったかしら」


 そう尋ねると、シロテンはこちらを向いたまま首を傾げた。くっ、かわいい。


「いえ、もしかすると貴族とか、やんごとなき立場の方だったのなら、あまり砕けた口調で話すのも失礼だったと思いまして」


“今更、面白いことを言われますね。別に気にしてないですよ。前は皇太子の教育係に名を連ねていて、その絡みやら何やら色々あってのことですから”


 笑いながらのその返答にホッとする。

 ただよく考えると普通の従魔契約は、従魔がわたしを害することができないよう制約が掛かっているが、今はその制約がわたしにかかっているのだから、うかつなことを言って機嫌を損ねると……もう少し注意しよう。


「そういえば、あなたの名前を聞いていなかったわね。何と呼んだらいいのかな」


“そうですね。それではとりあえず『レーリー』と呼んでください”


「わかった。レーリーね。わたしはメイリンというわ。よろしくね」


“ええ。これからもよろしくお願いします。あと、いまさらですがわたしに向かって心の中で語っていただければ声に出さずにも聞こえますよ。これも従魔契約というものの影響でしょうか”


 確かに、従魔と声で会話できるとは限らない。

 聞いた話ではなんとなく従魔の言いたいことがわかるということだったが、おそらく従魔が主に対して同じようにして訴えていたのであろう。


“おそらくそういうことかと思います”


 うわ、考えていることが筒抜けって、ちょっと嫌だな。


“多分、ちょっと練習したなら伝えたいことだけ伝えられるようになると思いますよ。わたしの考えもすべて伝わっているわけではないでしょう”


 そういえばそうだ。


 わたしは改めてレーリーとの会話方法を訓練していたところで、カイル先生がルース学園長とマダラン魔術局長を連れてきた。


 というか、なんで学園に魔術局長が来ているだろう。

 思わぬ大物の登場に、わたしは緊張した。

 とりあえず座ったままでは失礼になるので、その場に立ち上がる。


 するとレーリーも空気を読んでくれて、机の上でじっとしている。


「メイリン君、待たせてすまなかったね。学園長に報告に行ったところ、ちょうどマダラン局長が来ていて、君の事例に興味を持って、一度見てみたいと言われたものでね」


 そんなことで魔術局のトップが出てこないでほしい。


「とりあえず君はそこの小さな魔獣の従者にされてしまった、ということで間違いないかな」


 さっそくマダラン局長が食い気味に聞いてきた。


「あ、はい。そのことなのですが、どうやらわたしの従魔契約魔法を拒否したらしくて、わたしに跳ね返ってきたらしいです」


「拒否?」


 わたしの言葉に3人とも目を点にした。


「そうか。確かに従魔契約魔法は一種の呪いだから、拒否されると術者に跳ね返ってくる。だが召喚陣から出てきた魔獣が契約魔法を拒否するなんて事例は今まで聞いたことがない。

 もしもそれが本当なら、今後の召喚魔法の安全性にも関わってくる話だが」


 マダラン局長がいち早く立ち直ったようで、そのように問題点を指摘してきた。


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