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プロローグその16

 はっきり言います。不毛です。わたしの攻撃で受ける傷なんて、次の攻撃までの間に回復してしまうのですから。


 ただ幸運と言えるかわかりませんが、わたし自身のこの体も自分が思っていた以上に体力があります。

 おかげで不利だと思っていた長期戦でも、案外粘れています。


 それでも攻撃力不足だけは如何ともし難いものです。

 せめて相手に何か弱点があって、それがわかればよいのですが、そんな都合の良いことはありません。


 それでも相手が雷を落とすときの強い気配の動きを見ているうちに、自分でもできないか試行錯誤したところ、なんとか気配を貯めるところまではできるようになりました。

 しかしそこからどうやって雷を落とせばよいかが分かりません。


 これが使えれば一気に攻撃力をあげられるのですが、うまくいかないものです。


 途中で、火鼠や牙兎などのように火や氷を撃ち出せないかも試したが、何かが足りないようでやはりうまくいきません。

 ただ火の玉だけは、もう少しで出来そうな感触がありました。

 まったく手ごたえのない他の攻撃よりも可能性がありそうなので、今後は火の玉を出せないか試行錯誤してみましょう。




 とは言え、相手の斧攻撃を避けるために一旦間合いを広く取り、雷攻撃を誘発させてそれを避け、相手の遠隔攻撃手段を潰してから接近してくるまでのわずかな時間に試行錯誤をし、接近してきたなら斧攻撃を躱して一気に間合いを詰め、相手に齧り付いたり引っ掻いたりして少しでも体力消耗しないかと傷をつけ、相手が斧を手放して直接自分を捕まえようとしてきたなら、再び逃げて間合いを取る、ということを繰り返しているため、なかなか火の玉を撃つまでには至りません。


 そもそもが実戦中に扱ったこともない技術を習得しようと試行錯誤するなんて、はっきり言って無謀以外の何物でもありません。

 しかしとにかく何か今までと違う攻撃手段を見つけなければ、現状を打破できる見込みが立ちませんので、危険も対価と割り切りましょう。


 もうどれだけ時間が過ぎたかもわからないほど繰り返しているうちに、どうもわたしが気配と言っているものはわたしの意志に反応していろいろと変化するということが分かってきました。

 どうやらこれは気配というのも違うような気がしたので、改めて妖力と呼ぶことにしましょう。


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