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幕間その14 魔法とスキル(2)

間が空きすぎてしまいすみません。

次の展開の執筆であれこれ悩んでいたら、すっかり遅れてしまいました。

本当は本編を進めるはずだったのですが、頭の中にある次の展開がうまくアウトプットできない状態が続いているので、前回の幕間の続きでお茶を濁すことをお許しください。

「そういえばレーリーさんがシラバタスさんと行った模擬戦の時に、シラバタスさんが妙な挙動をしたように見えたんだけど、あれは何のスキルだったんだろう?」


 ムラバヤシがそんなことを言った。


 「鼠の牙」のリーダーであるシラバタスさんが、わたしたちと模擬戦をしてみたいとメイリンに持ち掛けたのだ。

 本当はわたしが良かったみたいだけど、わたしの方から拒否した。高ランクの傭兵と模擬戦なんて、それなんて罰ゲーム?

 ムラバヤシはわたしよりも実戦経験はあるらしいけど、できれば強い方が良いというシラバタスさんの希望もあって、結局レーリーが引き受けたのだ。


 結果は引き分けだったんだけど、言われてみればなんかジャンプ中に方向を変更したり、二段ジャンプのような動きで高くジャンプしたりしたことがあった。


「あれはわたしの世界では『空歩』と言われていた魔法技術ね。物理障壁を足元に瞬時に展開して、それを踏み場にして高く跳んだり向きを変えたりするそうよ」


 ドロテアさんからの種明かしにより、シラバタスさんが何を行なっていたか判明した。なるほど、足元に物理障壁ね。


「あれはスキルじゃなくて既存魔法の応用だったんだ」


「興味深い使い方でした。シラバタスさんは物理障壁を詠唱せずに出していたので、こちらも最初のころは直前まで相手の動きがつかめませんでしたし」


 最初だけ、ね。

 途中からはしっかり対応して方向を変えた先に攻撃を仕掛けてシラバタスさんを慌てさせていたからね。


 そういえば魔法の応用なのに詠唱していなかったような。自分の持つ属性以外は詠唱の省略はできないんじゃなかったっけ?


「ステータスや障壁系のような魔法は無属性になるんだけど、これは努力次第で詠唱破棄が可能になるわ。実戦で『空歩』を使う上でも空中で瞬時に障壁展開をする必要があるから、詠唱破棄できることがほぼ必須条件と聞いたことがあるわね」


「ドロテアさんはできないの?」


「わたしも使える人からそういう話を聞いたことがあるだけで、私自身は使えないわね」


 そうか、ドロテアさんって魔法に長けていそうだけど使えないんだ。


「わたしはどちらかというと知識だけで実戦はそれほどでもないわ。例えば空歩にしてもね」


 そういうとドロテアさんは魔法の詠唱をしてからジャンプした、と思ったら空中で立ち止まった。


「ほら、物理障壁が使える人ならこうやって落ち着いて時間をかければ空中に立つことくらいはできるの。だけどレーリーならこれが実戦にはほとんど役に立たないことは分かるわよね」


「そうですね。近距離で戦っていれば相手の詠唱で何を使おうとしているかわかりますので、獣相手であればともかく、実戦慣れした相手ではすぐに意図を悟られるでしょうね」


 そういわれると確かに。

 接近戦でだらだら詠唱していたら相手に隙を見せることになるからこそ、詠唱しなくてよい自分の属性魔法を使うことが一般的なんだし、そもそも接近されないようにするための従魔ということなんだよね。

 従魔としてほとんど役に立っていないわたしがいうのもなんだけど。


「マチダの場合はそこにいるだけで抑止力になるからまだいいだろ。俺なんて能力的にもこの中でも最低だし」


「それでもムラバヤシはそれなりに戦えていたじゃない。わたしはこの間が初実戦だったけど、ただ力任せに叩き潰していただけだし」


「いや、それができる時点で十分だから……」


 ムラバヤシがなにやら納得できない様子だけど、無視だ無視。


「わたしが聞いたところでは、飛び跳ねてから足の裏に物理障壁を張るようにするそうね。いちいち考えてじゃなくて、ほぼ反射的に出せるようになってはじめて実戦で使えるって」


「ドロテアが今行った方法でも、状況次第では使えなくはないでしょうけど、やはり瞬間的に出さないとだめなのですね」


 そう言いながらレーリーは詠唱をしながら飛び跳ねてどんどん上へあがっていく。


「レーリー、使えてるじゃん」


 わたしがそう声をかけても返事をすることなく、詠唱を続けて空中で動き続けていた。


「あ、詠唱し続けないと動けないのか」


「そうね。しかもそっちに注意を集中しているから、他のことができないわね」


「そっか、詠唱破棄が必須条件ということがよくわかるよ」


 ムラバヤシとドロテアの解説でわたしも理解した。

 あれじゃあ逃げるので精一杯だけど、弓や魔法攻撃のうまい人からだとそれすら難しい。

 それなら地上を逃げた方がまだ素早く動いて反撃できる分、有利に立ち回れるだろう。


 やがて降りてきたレーリーも同じ意見だった。


「しっかり訓練しないと実戦で使えないのは事実ですね。ただ現状でも使いどころを間違えなければ何かに使えるかもしれません」


 なんかそう言っているレーリーの口調が楽しそうなんだけど。


「新しいことを試すことが面白いので。それにどのように使うかを考えるのも面白いですよ」


 やっぱりレーリーって戦闘狂(バトルジャンキー)


「そう思われるのは心外です」


 レーリーの不本意そうな声がちょっとおかしかった。

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