十三話 パーティー勧誘されました
遅れてごめんなさい!
俺は目を見張った。俺はレイナが1日だけ泊めてくれる1晩の関係(別に意味深ではない)だと思っていたからだ。
まず俺は弱い。俺がFランクなのに対し、レイナはBランクだ。きっとパーティーメンバーもきっとBランクもしくはそれくらいの実力はあるだろう。絶対足でまといになるよ嫌だよ。
それに俺よりも強い人はいっぱいいるはずだ。
「どうして俺なんだ?」
「それは移動しながら話すわ。早く準備しなさい」
気づけば、食べ終わった朝食の食器は片付けられ、レイナの腰には赤い鞘に仕舞われた剣とポーチが提げられていて、いつでも出掛けられるような準備が出来ている。え、早くね?
俺は急いでソファーのしたにある、神様がくれた剣と杖(指揮棒のように小さい)を取り、腰に提げてレイナの後に続き家を出た。
外に出て周りを見渡して気づいた。転移した時は大きな建物がずらりと並んでいたが、今は小さな一軒家が並んでいる、故郷で言う住宅地のようだ。
少し遠くを見たら、見覚えのある大きな建物が見える。昨日見たギルドだ。
昨日俺は気を失ってからここまでまあまあ長い距離をレイナは担いでここまで運んでいる事になる。え、絶対多くの人に見られたよね!?めっちゃ恥ずかしいんだけど!?思い出したくなかったよ!
なんか周りの人が俺を見て笑ってる気がする。きっと気のせいだろう....きっと。
歩きながらレイナが話す。
「それで、どうしてリヒトを選んだか、だったっけ?」
「あっそうだった」
「なんで忘れてるの....」
恥ずかしくて本題言うの忘れてたわ。
「実は元々うちのパーティーは私を含めて4人いたの。でもとある大きな討伐依頼で行方不明になっちゃってね....。見つかるまでこのまま3人パーティーでいようと思っていたんだけど前衛が私だけでかなり辛くてね。それで1人だけメンバーを募集していたの」
でもそれだけだと俺を選ぶ理由がないだろう。
そう思っているとレイナが続けて、
「なんか会った瞬間にピンと来たのよね。いえ、それだけじゃなくてリヒトは悪い人じゃないし。それに、リヒトは才能がある。最高じゃない?あとは....あ、着いたわね」
最後に言おうとした言葉が気になるが、いつの間にギルドの前に俺たちはいた。
レイナは俺よりはるかに小さい手でギルドの大きな扉を開く。こんな小さい手で剣を振れるのかと感心しながらレイナに続いてギルドに入る。
ギルドの様子は昨日と変わらず、依頼を受け笑顔でギルドを出る人、席で昼間から飲んで楽しそうに騒ぐ人で賑やかだ。
俺とレイナは奥の席に腰をかけ、レイナが口を開いた。
「今日はそのパーティーメンバーと待ち合わせしてるわ」
レイナがそう言った直後、ギルドの扉が開いた。
「あ、あの2人がパーティーメンバーよ」
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