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思春期と能力と

作者: HAL model
掲載日:2018/11/08

このお話は 友人の奥様の体験談を元に書きました。

なので作中の能力については 実話です。

私がその能力を体験したわけではなく 当時の話として教えていただいたので厳密には実話と言えないのかもしれませんが。でも 誇張もなく淡々と語るそのお話はとてもリアルで 私はとーーーーーーってもドキドキして聞いていました。

思春期と能力と



高校生の頃の話よ

今はもう あんな事は出来ないから

一生懸命

当時の事 思い出すね


って思い出せるかな


えい集中してトリップだわ



⋯⋯ ⋯⋯



またケータイが鳴った


クラスの子からだ


うん うんうん⋯⋯





私は幼い頃から 色んなものが見えた。

それを言っても

最初は誰も信じなかったけど



私が言い当てた本人だけは

それを信じた。




小学校の時

いつも一緒に登校する友達がいた。

もちろん帰りも一緒。

毎日色んな話をして帰った

花を摘んで 食べてみたり。

想像と違って全然甘くなくてガッカリしたのだけれど



その日もその子と私は一緒に学校に行き

下校も一緒に帰るはずだった。



学校の校門を出て いつもの通学路に向かう時

瞬間的に映像が頭に流れ込んできた。



色んな映像が見えた。

自分が鳥にでもなって 空を飛んでいる視点。


空からの 衛星写真のように通学路の風景が見える。





いつもの通学路 私と友達が毎日歩いている道。

歩道には私と友達が歩いている


そこへ大きなダンプカーが 急にハンドルを切って

歩道に突っ込んで行く。


轟音と共に 歩道を何メートルか暴走し

道路脇の家に突っ込んで止まった。

道路には塀やダンプの破片が散らばり

私と友達がグチャグチャになっている映像が見えた。




フッと我に帰って

私は 友達に言った。

「いつもの道は事故が起こるから

別の道を通って帰ろう」


友達は普通に「うん」と言って

私について来た 素直な子で良かった。



2人で別の道をとおって帰宅したのだけど


私が見た通りに その下校している時間

いつもの通学路では

ダンプカーが歩道に突っ込み

大破する事故が起こった。



次の日だったか その事故のニュースを知った友達が

興奮して私に聞いてきた


「どうしてわかったの?」



そんなの私にだって わからない。


どんな仕組みなのか本人の私にもわからないけど

とにかく私には見えたのだ。


少し離れた場所の映像や

少し未来の出来事

人の会話からも色んな映像が見えた。



友達の家に遊びに行って

友達のお母さんと話していると

そのお母さんが子供の頃

どこに住んでいたのかわかった。

地名とかは分からなかったけど

友達のお母さんが子供時代の映像は

わーーーーーっと頭の中に流れ込んできたから。


川の近くの神社

皆 、氏神さんと呼んでいる 小さな寂れた神社。

子供が沢山いて 皆で遊んでる かくれんぼかな。

友達のお母さんは 隠れるのが上手で

ずっと見つからなかった。

それでも鬼が見つけに来るんじゃないかと

ドキドキしながら隠れてる。

結局 鬼は見つけられず 皆帰ってしまうのに

友達のお母さんは 息を潜めたまま、暗くなってから家族の人が心配して探しに来るまでずっと隠れたいた。



その事を友達のお母さんに話すと

ものすごく驚いていたわ。


神社の様子も 隠れた場所の様子も

私の説明の通りだって。



中学に入った辺りから 映像は物凄く鮮明になった。


この電話もきっと何か 私に映像を見て欲しいんだ。


多い時は毎日

普段は2日から3日おきくらいには

誰かからお願いされて私は流れ込んでくる映像を見た。


電話のクラスメートは

プレゼントでもらったアクセサリーが無くなった

それを探せるか?と聞いてきた。


電話で話していると

その子の部屋の映像が見えてくる。

探せというので 色々中を覗いてみる。

頭の中の映像は 3Dの一人称視点のゲームのように

ぐるぐると見回す事も出来る。


引き出しを開けてみても無い

ベッド周りにも無い

まぁ こんなところは本人が探したよね。


クローゼットを開けてみる

怒らないでよ 探せってアンタが言ったんだから。


あった

クローゼットの上段に重ねてある 洋服の間に挟まってる箱の中に入ってた。


友達にそう話すと

「ちょっと待って」と言い

電話の向こうでゴソゴソしてから

悲鳴が上がった。



「チョーすごーい! ありがとう!

すごいすごーい!!!!!」



声がキンキンして耳が痛い。

はぁ どうも。




このテンションだと

色んな子にふれまわって

明日は電話が鳴り止まないんだろうな。



この能力が何なのかもわからないし

出来るのは探しものをしたりする程度


小学生の時のように

事故を回避したり

上手く行く時は本当に助かるけど

狙って出来るものでも無い。


でも今のところ健康に生きてるから

能力のお陰で何かの危険を回避できているのかも。




唯一ハッキリとわかるのは

この能力は今だけしか使えないという事


私が大人になるとこのチカラは失われる

それだけはハッキリと感じられる。


なんで?と聞かれても私にも理由がわからない。

私の中で今、分泌してる何かなのか

時間的な何かなのか

わからないけど 大人になったらそれは失われる。



きっとこんな事が出来る子って

私の他にも何人居るんだと思う。


皆 この力を何に使っているんだろう?


XーMENみたいな 大活躍!!


⋯⋯ って

⋯⋯ うーん そんなワケないしなぁ



このチカラって⋯⋯

占い、でもないし

探し物屋さんでもないし

話をきくと なんか色々みえます屋

えーなんだこれ。


そもそも 何の能力なのか

タイトルがつけられないよ。









⋯⋯ ⋯⋯

私は集中を解いた⋯⋯

意識が戻ってくる


⋯⋯ うん、こんな感じ


当時のチカラ事は断片的にしか思い出せない。

普通の生活の事は別に普通に思い出せるんだけどね


思春期の電話攻撃で

毎晩色んな子の話を聞いて

探し物や 話してくれた子の背景を言い当てたりした。


結局 世界を変えるような事も

有名人になる事もなく

私の能力は消えた。


当時予見していたように

思春期の体内バランスが何かを活性化させていたのか、大人になるにつれ 本当にチカラは薄れ 私は普通の人になった。



年末ジャンボの売り場に行っても

なんのひらめきも無いし


ロトのマークシートをみてもさっぱりよ


どーして 高校生の私は宝くじを買わなかったのよ


もう。










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― 新着の感想 ―
[一言] ゴルフとかやったら凄い儲かりそう… 惜しいっ 勿体ない(。✖ฺд✖ฺ。)
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