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独り言 ~詩かエッセイか何なのか~  作者: 藤谷 K介(武 頼庵)
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夕暮れに赤く染まる教室で

誰を待つわけでもなく

机に頬杖をついて

ただ一人外を眺めている


汗を流して走る人達

友達と顔を合わせて笑いあう声


そのどれもが自分にはない世界

取り残されたような気持

無いものねだりの焦燥


もしも動きだせれば変わったのかな?

もしも声を出せていたら変われたのかな?


それでもあの時には戻れない



カバンを肩にかけて一人で歩く

横に並ぶものはなく

聞こえてくる会話にも

耳を塞いで下を向く


違う世界と決めつけた

周りと違うと決めつけた


踏み込む勇気のなかっただけ

こんなにも卑屈な心なのかと

自分で自分を笑っていた


もしも僕がボクじゃなかったなら?

もしも目の前を見る事が出来たら?


それでもあの時には戻らない


誰でも

いつでも

どこでも


いや違うそれだけじゃダメなんだ


もしも

もしも……



誰もいない夜の公園で

空に向かい一人歌う

誰かに聞いて欲しいと

思う心に嘘をつきながら


大丈夫だと決めつけた

このままでいいのだと


あの夕暮れに染まる教室で

本当は寂しいと思っていたのかな

遠い記憶に語り掛ける


もしもなんて都合のいい言葉

出来ない事の言い訳に使ってる


それでもまだ使うだろうな

後悔をしてるから

見過ごしてきた日常

もしもあの時に……


それでもあの時の

自分には戻れない

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