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独り言 ~詩かエッセイか何なのか~  作者: 藤谷 K介(武 頼庵)
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僕は何を言えただろう

 あなたの悲しみさえ

 あなたの苦しみさえ

 分かってあげられなかったあの時に

 僕は何を言えたのだろう



 一つ一つに思い出が

 残るあなたの姿のまま

 後も追わずに

 独り佇んで

 知らぬ顔をして立ち尽くす


 なにかを待ってた

 優しい思いを

 手を伸ばせば届くと思っていた


 こぼれたアルバムにあった写真

 どれもこれもが

 笑顔のまま

 今の自分じゃなかったと

 逃げ出した空は高いままで


 あなたの悲しみさえ

 あなたの苦しみさえ

 分かってあげられなかったあの時に

 僕は何を言えたのだろう


 どうしてもっと

 側にいれなかったの?

 自問自答を繰り返すまま


 君を待っていた

 楽しい思いを

 話したその手は戻らない


 動きを止めた時計のように

 あの時の僕は

 心をとめたまま


 あなたの優しささえ

 あなたの笑顔でさえ

 分かってあげられなかったあの時に

 僕は何を言えたのだろう


 残った写真が笑いかける


 そんな思いが笑いかける


 そうして自分は心をとめたまま


 今の自分は動けぬまま


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