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独り言 ~詩かエッセイか何なのか~  作者: 藤谷 K介(武 頼庵)
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確かに僕はそこにいた

幸せそうな顔して

真ん中で写真に写る君

どんな時も中心人物で

今はその横に知らない人が居る


幼いころから陽が落ちるまで

泥まみれ汗まみれになって遊び

悲しい事ケンカした後

すぐに笑い合って仲直りしたね


あの頃の僕らは友達で

共に大人になって行くと思ていた

何処に出かけても隣にはいつも

確かに僕はそこにいたんだよ


遠い未来の事だからなんて

小さな思い出だと思っていた

そんな君の周りにはいつも人が居た

知らないうちに人気者になっていたね


何も言わなかったのは僕の方だ

それが君と距離が出来た原因かな?

まりにも近くて遠すぎたんだ

想いの違いは何時の日か広がっていた


スクリーンに映る幼い頃

まだあどけない笑顔のそのすぐ側に

こんな日が来るなんて思わない自分がいる

こうなる事は当たり前なのかもしれない


変わらないはずの風景は

今日のこの時から変わって行く

いや既に変わっていたのかも

そこに僕はいなかったのだから


始まったセレモニー

流れる音楽と談笑する人達

場違いな感じがする指定された席

友達の枠で集まる場所で何を思えばいいのだろう


もうそこに僕は居ない

君の側には居ることが出来ない

溢れそうな涙をギュッとこらえ

心を見られないように笑顔で隠す


確かに僕はそこにいた

君の横で微笑んでいた

気づけなかった いや気づいていた

蓋をしてきたのは自分自身だ


だから僕はそこに居ない

君の側にはもう要らない

君に笑いかけるのは

もうできないのだろうな


後に悔やむことなんて知っていた

それでも何もできないでいた

人生の岐路は既に通り過ぎて

振り返ってもそこに君の姿は無い


映像の中の僕と笑う

写真の中で君が笑う

確かに僕はそこにいた

今ではただ側に居ただけの人





お読み頂いた皆様に感謝を!!


ん~なんだろうな……いつまでも側に居てくれると思っていた人との別れ的な?


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