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独り言 ~詩かエッセイか何なのか~  作者: 藤谷 K介(武 頼庵)
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向日葵

遠くで聞こえる雷の音

近くで鳴きじゃくるセミの声

所かまわず降る土砂降りの雨

通る道にできた水たまりに喜んで

飛び越えた後に見上げる空

黒い雲に白い雲

そこから覗く暑さの主


あなたを見かけたのは

そんなちょっとした日だった

何気に視線を向けた先

緑の丘にジッとたたずむあなたがいた


それからは気になり始める一方で

それでも声をかけられずに毎日が過ぎる

何も言わずに見上げているその姿

誰にも邪魔されずにただ隣で一緒にいた


昨日より今日 今日より明日

あなたに逢いたくて待ちきれなくなったよ


どんなに雨に打たれてもくじけること無く

ただ上を向いているその姿が美しかった

何も言わずにそっと傘を差しだした

こちらを向かずに「ありがとう」といわれた気がする


隣にいるだけ側に居るだけ

ただそれだけ

まだ名前も知らない でもそこに存在する

何があってもあなたは一点を目指すだろう

だから知らなくていい 

触れ方を知らないから壊したくはない


周りに誰もいなくとも 周りが名も知らぬ草花だとしても

ただただ一点だけを見つめるあなた

暑さを求める人々と 涼を求める人々の中


背を向けずに花開く向日葵

緑の服装に黄色い帽子をしてじっと佇む

名もない丘の小さな太陽


美しさが焼き付いて忘れられない 


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