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プロローグ
「世界はきっと箱みたいな形なんだ。
そこに人形みたいな僕らが住んでいて、神様は僕達を見下ろしている。
その箱に時々魔物とか災害とか…君みたいなのとか、そんなものを放り込んで神様は僕らがどうするかを見て楽しんでるんだ。
小さい時、僕はそう思って大人に今言った話をそのまま伝えてみたんだ。
そしたら殴られたよ。ボッコボコに。
だから僕はこんな顔。だから僕は大人が嫌い。
でもね、みんなが思い込んでるだけで神様は本当は優しくなんてないんだ。
僕らを見下ろして、神様が起こした騒動で右往左往した人間が神様に助けを求めるのを見て、彼らはニヤニヤ笑ってる。
底意地悪く嘲笑ってる。
…ねえ、君は実際に神様ってやつに会ったんでしょ?
どうだった?僕の話、当たってた?
………ああ、もうこんな時間か。
まあいいや。また会ったときにでも答えを聞かせてよ。
じゃ、頑張ってね。」