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浮気

作者: 中川夏希

私の彼氏は浮気をしている。そのことについて私は何も言っていない。仕事があるから。仕事に追われる日々。それでも愛する人のために汗を流して仕事に励む。

彼が浮気をしていると知ったのは、私が仕事に使う備品を買いに街に出かけた時に偶然彼が隣に可愛らしい女性と歩いていたのを目撃したことだ。

あんな人が好みなのね…

黄色いバッグを持って彼の隣を並ぶ彼女の姿に腹を立てた。それでも私は仕事をしなくちゃ…。

その翌日。今度は違う女性が彼の隣を歩いていた。ピンクのワンピースがとても似合うこと…。

浮気症のある私の彼氏。我慢をするのは楽じゃない。私はその我慢を仕事にぶつけた。

夜になっても帰ってこない。

気づいてるのよ…私を置いて色んな女と遊んでるのを…。

そんな気持ちを抑え、私は明日の仕事のために眠りについた。

翌朝。私が仕事場に向かう途中、あの人が向こうから歩いてるのを見えた。また隣に知らない女性がいた。私という彼女がいながら一人の女に満足できない彼に怒りを覚えた。それでも私は仕事をしなくちゃ。あの人がまた私を見てくれるよう綺麗にならなくちゃ。

青い帽子を被っていたせいで女の子の顔はよく見えなかった。

何日もあの人は帰ってこない。腹を決めた私は、思いっきって自分から会いに行こうと決めた。彼の好きなファッションに身を包んで。振り向くために。このために私は仕事をしたんだから。

彼の家に着き、すぐさま私はチャイムを押した。会いたい気持ちが私の心を強くした。

「はい」

とドアが開く。彼がそこに立っていた。


私の住む町で事件が起きたらしい。家族四人が誰かに殺されたという。


町が騒いでいた。


それにしても



「どちらさま?」



は酷い人ね。


「あら?そのワンピース可愛いね」

職場の人が褒めてきた。

「はい!この黄色のバッグも可愛くないですか?」

そう言うと、私は着替えるために青い帽子を脱いだ。



その数日後、ある女性が連続殺人事件を起こしたとして、逮捕された。

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