新たなコラボの提案
「リーペ様!そんな恐れ多い方をスタッフに使えないです!」
「我には子供達の子守りという大事な仕事があるのだ!ほかごとをする暇は無い!」
「アー、そうだったニャ。ハーレムが居ないと困るニャね。ハーレムは行かなくていいニャ」
何とか面倒な方を押し付けられなくてすんだ。
そう言えば、ゲームアイテムの神気結晶を手放さないプレイヤーの中にムレーハって似た名前のプレイヤーが居たけど、元大魔帝だしさすがにゲームはしないよね。
猫耳部下達には明日からオフィスで働いてもらう事で話がまとまった。僕がリーペ様と雑談をしていると雷神の営業マンがこちらに歩いてきた。
「山幸彦さん、コラボ上手く行きましたね。私も一安心です」
ある程度近付くと営業マンの方から声をかけてくれた。
「この成功も雷神さんのおかげです。ありがとうございます」
今回のコラボイベントは儲かったし、プレイヤー数も倍増してかなり良かった。雷神の宣伝能力は凄いと思う。感謝しないとな。
「いえいえ、こちらこそありがとうございます。それで今回ミツダマ社さんの方もかなり満足して頂けた様で、本日こちらミツダマ社の営業部長さんが来てくれました」
「山幸彦様、ミツダマ社営業部部長の魂ともうしますガオ。山幸彦様のお父様に大変お世話になりましたガオ」
営業マンさんが横にいた虎猫人の女性を紹介した。
魂さんは僕に挨拶して顔を上げるとリーペ様の存在に気付くと頭に手を当てて敬礼をした。
「これはリーペ様!邪神討伐から帰還されたのですね!お勤めご苦労様でした!」
「今はパーティー中だニャ。堅苦しい挨拶はいらないニャ」
「はい!ありがとうございます!」
ミツダマ社は、リーペ様のチートスキルで創った物を真似て人間の手で量産しようという試みではじめられた会社だ。ミツダマ社にとってリーペ様は絶対的な存在だし、当時、総理大臣だった亡くなった僕の父も創業にかなり関わっていたらしい。
今回のコラボもきっとそう言った関係を調べた雷神の営業マンさんが引き合わせたのだろう。
「お話中申し訳ありませんが、本日のパーティーはどなたでも参加できるとうかがったものですから、折角なので今回のコラボイベントで興味を持って下さった様々な会社の方を連れて来ましたので紹介させて下さい」
おぉ!もう次のコラボ相手を準備してくれているのか!どれどれ、どんな会社だ?
営業マンさんが案内すると、スーツ姿の人達がぐるりと僕を囲む様に並んだ。
「エルフ製菓ですっ!美味しいお菓子のダンジョンなんて作ったら素敵だと思いませんか?是非コラボレーションをご検討下さい!」
エルフって事はプリマちゃんの母親の四天王ミミ様関係の会社か。確かにお菓子のダンジョンはアリだね。
「キャラクター雑貨のリリスッリス社です。我が社の様々なキャラクターに変身できる装備品やMYダンジョンにキャラクターを設置できる魔物にして頂けたらキャラクターファンが押し寄せて来ます。いかがでしょうか?」
この見るからに小悪魔な容姿から見て、サラちゃんの母親、四天王クルゥリー様の関係か。キャラクター物だから若い女性とかのプレイヤーさんが増えるかな?売り上げもかなり期待できそうだ。
「コンビニエンスストアポンポンですポーン!ウチの店舗をゲーム内のショップとして再現してウチの制服を装備品として無料配布したり、リアルのウチの店舗で対象商品を買うとゲーム内でその商品をイメージしたアイテムが貰えるパスワードが付いてくるイベントをしたいポーン!」
見るからに狸人だし、ミッピの母親、四天王タヌー様の関係だね。リアルショップでイベントやってくれるのは凄くありがたいな。ゲームアイテム欲しさにコンビ二巡りをして買い占める人とかいそうだ。
営業マンさん、見事に身内ばかり集めて来たな。まぁ、僕やエヒメちゃんの親族だらけのヤマト大国の政府が企業に出資しまくってるから、どこの会社も身内が入り込んでるし、仕方がないか。