焼き猪パーティー
「コラボキャンペーン大成功!皆様お疲れ様でしたー!カンパーイ!」
「「「カンパーイ」」」
天照ソフトがあるイズモビルの前の広間で打ち上げパーティーをしていた。
僕、ヤマヒコをはじめ、月読さん、エヒメちゃん、お祖父ちゃん、警備員のおじさん、受付のお姉さん、雷神の営業マン、営業マンが連れてきた人達、リーペ様、リーペ様が連れて来た部下数人とハナちゃん、サラちゃん、ミッピちゃん、プリマちゃん、あと、あえて加えるならイズモビル自体がカカシちゃんなのでカカシちゃんと言うダンジョンを作ろう!関係者勢揃いだ。
「はじめての村名物の猪の丸焼きじゃ。沢山用意したから好きなだけ食べていいぞ!」
「わ〜い!」
「丸焼きなんてはじめて見ましたわよ!」
「ジューシーそうだミャー!」
「いただきますポコリン!」
「…………」
エヒメちゃんと四天王ッ娘達が丸焼きに飛びついて1人1匹づつ手に取って食べはじめた。
「それ切り分けて皆で食べるんじゃないの?ワイルドすぎない!?」
「いや、丸焼きは1人1匹が基本じゃよ」
「え!?1匹80kgはあるよね?」
はじめての村の人達は化け物並の大食いなのか!?
「お母様が大好物でよく1人でペロリと平らげてました!」
「女王様が!?」
そう言えば女王様ってこの村出身だったけ。エヒメちゃんもそれ全部食べれちゃうの?ちょっと怖くなってきた。
「オウー、ちょっと違うニャー。ミセスエーコ……女王様は常に丸焼きじゃなくて丸干しを持ち歩いて1週間かけて食べてたニャ」
なるほど、干してあれば腐らないもんね。それでも1日10kgぐらい食べてたのか十分食べすぎだよ。
「ごちそう様でした。もう1匹頂いてもよろしいですわよね?」
「え?冗談だよね?」
プリマちゃん、骨も残ってないんですけど。本当に食べたの!?
「さすがプリマちゃん、食べるのはやいポコリン!」
「ワタクシ、四天王フードファイト担当【ミミ】の娘ですわよ?チート無しでもこの鍛えた胃腸はなんでも食べちゃいますわよ?」
確か四天王ミミのチートスキル【なんでも食べちゃうわっ】は、名前の通り無機質な物でも生き物でも、星でもなんでも食べる事ができる恐ろしいスキル。食べた物を吐き出す事もできる。食べた物をあまり長い間、胃空間に入れておくと溶けて無くなってしまうという物だ。
娘のプリマちゃんはチートスキルが使えないはずだから、普通に猪丸々1匹が胃袋に入っているのか恐ろしいな。
そんな事で悩んでも仕方ないので、大食漢な人達は置いといて、僕は切り分けて土器にのせてもらったお肉と赤米を手にとって食べながらリーペ様に話しかけた。
「リーペ様、部下の方々を連れてきてくださってありがとうございます。お願いした通り、こちらの方々にゲームの運営のお手伝いをお願いできますか?」
先日リーペ様に部下を何人か貸してもらえるようにお願いしたのだ。
毎月のアップデートが忙しくて運営に手が回らなくなってきてたので、人員が必要になってきた。
運営といってもショップ相場の微調整に、アイテムや魔物のステータスの微調整、プレイヤー達からの質問メッセージへの対応などやる事が山ほどあるのだ。これまで3人でやってこれただけでも奇跡だと思う。
「エブリワン、挨拶ニャ!」
「「「お世話になりますニャ〜」」」
猫耳の女性達が一斉に挨拶した。リーペ様の部下だから全員猫人なのか。
「ハーレム!ユーも挨拶するニャ!」
「何だと!?我は手伝わんぞ!」
ハーレムって昔、世界を恐怖に叩き落としたという元大魔帝のハーレム!?確か勇者だった王様に負けて四天王の部下になったんだっけ?恐ろしすぎて仕事の指示とかだせないよ!