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リーペ様あらわる

「お母様!お父様!」


「誰!?うわっ!ヒメにそっくり!」


「また女!?タケルは渡さないわよっ!」


エヒメちゃんが王様に飛びつこうとしたが女王様が前に立ってブロックした。


「わっ!?何!?」


「お母様!会いたかったです~無事でなによりです!」


しかしエヒメちゃんがブロックした女王様にそのまま抱き、女王様はびっくりした。感動の再会だね。


でも何か様子がおかしい、女王様がエヒメちゃんから離れようとしたのだ。


「お母様?なんで!?」


母親のまさかの反応にエヒメちゃんが動揺した。


「ヒメ、お前、子供がいたのか?しかもこんな大きな」


「私は女子高生よ?子供なんているわけないじゃない!」


王様が聞くと女王様が怒り出した。あれ?もしかして人違い?しかも女子高生ってこっちの世界の人じゃない?


王様は、女王様の他に四天王達とも子供をつくったけど、子供達が産まれる前に王様は邪神に負けて死んだのだ。だから王様がここにいるはずがない。やっぱり2人ともただのソックリさんだ。似てるって言ってもゲームのグラフィックだからね。


「エヒメちゃん、その人達は『スマホよこすニャー!!』うわっ!!?」


エヒメちゃんに話そうとしたら、いきなり誰かが後ろからスマホを奪おうと手を伸ばしてきた!僕は勢いで椅子ごと倒れた。


「リーペ様!?」


エヒメちゃんが叫んだ!リーペ様?あっそうか!ボスのリーペ様を倒したから解放されたのか!


「リーペ様危ないですから落ちついてください!」


「スマホをよこすニャー!ミスターリョーとトークするのニャー!」


倒れた僕に抱き着く感じでリーペ様がよじ登ってきた。大きな胸がグニグニ押し付けられて僕は焦って逃げようとするが物凄いパワーではなしてくれない。


「ゲットだニャー!アァーッ!いないニャ!!」


スマホを取り上げたリーペ様が画面を見て絶叫した。


「あー!!お母様!お父様が消えちゃったー!!」


画面に目を戻したエヒメちゃんも絶叫した。


「2人なら次の階に行ってしまいましたよ?」


「えーーーーー!!」


「10年ぶりに会えたのに悔しいニャーー!」


冷静に見ていた月読さんが説明してくれると2人が落ち込んで床に座り込んだ。あまりにかわいそうだったので教えてあげるか。


「あれは違う人だと思うよ?女王様も王様も何か若かったし、誰?とか言ってたからきっとそうだよ」


「ノー!そんな事ないニャ!ミーがミスターリョーの事を間違える訳ないニャ!」


「あれは間違いなくお母様です~!娘のアタイが間違える訳ないですよ~!」


う~ん、絶対別人だと思うんだけどなぁ。ここで言い合いしても仕方ないし話を切り替えるか。


「まぁ、彼らはプレイヤーだからゲームしてればどっかで会えるよ」


「そっか~!探索してみるね!ヤマビコ君ありがと~!」


「イエス!それニャ!探索する二ャ!」


「ちょっ!僕のプレイヤーでやらないで下さいよ!リーペ様、自分のスマホはどうしたんですか?」


リーペ様が僕のプレイヤーを操作しようとしはじめたので止めた。さすがにそれは困る。


「邪神に奪われたニャ!だからスマホギブミーにゃ!」


そうか邪神がゲームに干渉する媒体に使っているのってリーペ様のスマホだったのか。


「だからって僕のスマホは困ります!そもそもそれ僕のじゃなくて兄貴のですから!」


「これ海幸彦うみさちひこのニャ?じゃあ仕方ないニャ。自分で作るニャ【なんでも作っちゃうもん】」


「うわっ!?」


リーペ様の手が光ったと思ったら掌に猫耳のついた可愛い黄色のスマホがあらわれた。これがリーペ様のチートスキルか!


四天王4人は元々魔物側の存在だったので、魔物達と同様、邪神にチートスキルを与えられ持っている。リーペ様のチートスキル【なんでも作っちゃうもん】は、名前の通りなんでも作れてしまう反則的なスキルだ。水や空気を材料にパソコンでも空母でもなんでも一瞬で作ってしまうのだ。


リーペの子供のハナちゃんや他の四天王の娘達は、父親が人間なのでチートスキルは使えないらしい。

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