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アマテラス、追い出される

小火炎(ファイヤー)小火炎(ファイヤー)小火炎(ファイヤー)!アハハハ!


俺達はアマテラスさんに連れられて探索を開始した。


なんでも「あなた達は他のプレイヤーより1カ月遅れてるのよ!私が最前線まで連れて行ってあげるわ!」とか言ってきたのでついてきたのだが、これはちょっと違うんじゃないかな?と思う状態になっている。


アマテラスさんは1階に入った途端、俺達を置いて前に進み出して、そこにいたウサギの魔物を火炎弾で瞬殺して先に階段を降りて行ってしまったのだ。


ビックリした俺達は急いで階段を降りるとアマテラスさんは2階の魔物を倒し終わって階段を降りる所だった。


そんな感じで追いかけているうちに20階まで来て潜水艦型のボスに魚雷やミサイルを大量に撃ち込まれて全滅した。


死んだ俺達はクランハウスに戻ってきた。


確かに20階まで来れる様にはなったけど、今の探索で魔物と1回も戦わなかった俺達はまったく強くなってない。


いま俺1人でダンジョンに行ったら1階で死ぬ自信がある。しかも俺達、何も装備品がないから下着みたいなシャツに短パンで武器もない。どこに下着姿に素手でダンジョン探索する馬鹿がいるんだよ。冒険者を召喚した神なら最強装備かチートスキルの1つや2つ位くれよ。


よし!アマテラスさんに頼んで無理にでも装備を貰おう。俺達には服を着て生活できると言う人権がある!その勢いでチートスキルも貰うのだ!


「あの、俺達の装備「じゃあ私、これからお昼ご飯だから10階ボス位は倒せるようにしときなさいよ?」


しかし、話しかけようとしたらアマテラスさんがそう言って、ゲーム終了してしまった。


クランハウスに取り残された俺達は唖然として固まっていた。


「ふ、ふざけるなー!!クソ神!!」


俺の怒りは限界を超えた!もうこんなヤツと一緒にいたくない!クランを抜けてやる!


……あれ?


俺はクランから抜ける為にウィンドウをみると、【アマテラス】とプレイヤー名の表示されている所に編集ってボタンがある事に気付いた。


何となくそれを押すと、役職変更、権限変更の他に【除名】と表示された。


これってもしかすると……


除名を押してみる。


【アマテラスをクランから除名しますか?】

【YES・NO】


もしかしてこれは……


YESを押すと、クランメンバーからアマテラスが消えた。


俺は現実世界の神アマテラスからクランを奪ってしまった。


神に逆らっても大丈夫なのだろうか?


一瞬後悔したがやってしまった事は仕方ない!これで俺達は自由だ!


「ねぇタケル〜、これからどうする〜?」


「よし!1階から探索するかー」


「は〜い」


そんな俺の罪を知らないお気楽なヒメを連れて、俺達は意気揚々とダンジョンへと入っていった。


あれ?そう言えば装備って、魔物を倒せば落とすのかな?


俺はショップの存在に気付かなかった。


その後、俺達は邪神を倒すまでずっと装備無しの下着姿で戦い続け、それをみたプレイヤー達からは【裸の王様&姫様】と呼ばれ謎の尊敬の念を集めるのであった。


それからしばらくして神界のアマテラスの部屋。


「さてさてー、ご飯も食べ終わったしヤマトタケル達をしごいてやるわよ!…………あれ!?クランハウスに入れない!!」


ゲーム画面を操作して自分のクランハウスに入ろうとしたらパスワードを求められて入れない。アマテラスのクランハウスは公開設定になってたからパスワードなんていらないはずなのに。


「まさか……あいつら私を追い出したの!?」


動揺して震える指で画面を操作して自分がクランから除名されている事を確認した。


「なっ!何で!?ゲーム説明をしてあげて20階まで行けるようにしてあげたのに!ヒドイ!酷すぎるー!うわーん!」


アマテラスは布団に潜って1人、大泣きした。彼女の引きこもりが悪化したのはいうまでもない。

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