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クランシステム

「あれ?ここはどこだ?」


気が付くと、赤い絨毯が敷いてあって、大きめの机の周りに椅子が並んでいる応接間みたいな部屋に居た。


さっきダンジョンっぽい小部屋にいたよな?また移動させられたのか。


「さて、あなた達、おめでとう合格よ!私のクランに入れてあげるわ!」


机の向かいに座っているアマテラスが手をパチパチ叩いている。


「意味が分からないんだけど?」


いきなりゲームの中に呼び出されて戦わされたと思ったら、クランに入れとか意味が分からない。人を楽しませるゲームとして不親切すぎる。ヒメも頭の上から?マークを大量に出して混乱してるじゃないか。


「私は共に邪神を倒す仲間を探していたの。でも邪神は恐ろしく強いわ。だから私の試練を乗り越えられるプレイヤーを探していたの。ヤマトタケル、あなた達は合格よ!私のクランに入れてあげるわ!」


「は?クラン?何だよそれ?」


「視界の端にある現在地を見てごらんなさい」


【クランハウス・アマテラス】って書いてある。


「そこを集中して見てみて」


字をジッと見ているとウィンドウが開いてクランの情報が表示された。


「俺とヒメの名前が書いてある……」


アマテラスと言う名前に並んで、俺達の名前が並んでいた。


「そうよ、あなた達はもう私のクランのメンバー。詳しい説明はそのウィンドウのヘルプを見たら書いてあるけど、簡単に言えば一緒にダンジョン探索ができるのと、クランチャットと言う機能でいつ何処にいても会話ができるわ。一緒に階を進めたりアイテムを集めたりボスに挑戦できるわ。後はこのクランハウスに集まって作戦会議とかできるわね。クランハウスはMYダンジョンと同じで床や壁や内装を好きに変えられて、ダンジョンの様に魔物を置けば戦う練習場としても使えるらしいから、今後ビシビシ鍛えるから覚悟してなさい」


アマテラスはまるで自分が作ったシステムかの様に自慢げに説明してきた。


と言うか問題はそこじゃない。


「いや、何でゲームの中に呼び出されたのかちゃんと説明しろよ!いきなり襲いかかってクランに入れましたとか意味がわからないだろうが」


横にいるヒメを見ると未だにフリーズしたまま動かない。そうだよ!意味不明過ぎて俺も思考が追いついてないよ!


「あーもう!だから99階にいる邪神を倒して欲しいの!そうしたら帰してあげるから!まったく異世界転生異世界転生って言ってたわりに飲み込みが悪いんだから!」


アマテラスは頬っぺたを膨らましてプンプンと怒り出した。


いや、怒りたいのはこっちだからね?そんなんで現実世界の神とかできるの?心配になってきたわ。


まぁ、異世界転生には憧れてたし邪神を倒せって言うなら喜んでやるけどさ。何かテンプレートってあるじゃん。ちゃんとそれにのっとってやってくれないと困るよ。


そんな事を考えて怒っていると、ずっと黙ってたヒメが口を開いた。


「これって異世界転生じゃ……ないんだよね?」


「そうよ?ゲームの中に入っているだけ」


「なら大丈夫ね!安心した〜」


いや、ヒメあんた何処を心配してるんだよ?どれだけ異世界転生嫌いなんだよ!もっと心配する事色々あるでしょ?


安心してニコニコしているヒメを見て、やっぱりこの子ちょっとアホの子なんだなと思った。前から気付いてたけど今確信した。


しかしアマテラスと向き合って笑ってるヒメはとても可愛い。何故かアマテラスはヒメに顔が似てるけど俺の思考がアマテラスの見た目に影響しているとかなのかな?ヒメは青みがかったポニーテールで、アマテラスは真っ赤なポニーテールだ。


ヒメが可愛いならアマテラスも可愛い。


まぁ、文句もかなり言いたいけど。可愛いヒロインが2人もいるし、ずっと憧れてた冒険ができるんだ。ここは思いっきり楽しまないと損だな!頑張ろう!!

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