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ファンクラブvs100人の兵隊

次の日イズモビルのオフィスで、僕、山幸彦はSNSや公式WEBサイトに寄せられるプレイヤー達からの質問などの問い合わせメッセージに返信しつつ、自分もゲームプレイしていた。


プレイヤー達への対応も非常に重要だが、それ以上に問題なのが10階のボスが邪神仕様になっている事だ。


通常のボスはウリ(オーク)、そこそこの装備のプレイヤー5人がかりで攻撃すれば勝てる相手であるが、今はゲームに閉じ込められた王国兵100人がボスとして配置されている。


強さは1人でウリ坊と互角だが、銃を持っているので遠距離攻撃してくる。それが100人部屋にギッシリ詰まっているのだ。


プレイヤー達が10階に入った瞬間ボコボコにされてしまう。そんな事になったら間違いなくゲームを辞めてしまうだろう。


これを何とかしないと、課金したプレイヤー達に金返せだとか言われて大変な事になってしまう。


そうならない様に、僕達はゲーム制作の段階で10階攻略の作戦を練って準備してきたのである。


まぁ準備と言っても、カカシちゃんにあるお願いとしたのと、僕達が配信開始からスタートダッシュで装備を整えただけなんだけどね。


「ヤマヒコさん、10階にプレイヤーが4人入ります。あ、5人、いえ、まだ増えていきます。10人を超えました。」


ついに来たか。


「よし!僕も10階に行くからプレイヤー達を少し待たせて!カカシちゃんもよろしくお願いします!」


『了解シマシタ、何時デモ実行デキマス』



その数分前、ヤマト王宮四天王殿ハナちゃんの部屋。


「ハァーイグッドイブニングミャン!トゥデイもハナちゃんのゲーム実況ライブするミャ!トゥディは【二代目四天王ッ娘☆シスターズ】の4人で、10階のボスを攻略しちゃうミャンよ~!」


「よろしくポコリン!」


「ごきげんようですわよ~」


「…………」


・うおおおぉぉ!俺が四天王ッ娘ファン1号だぜ!!

・何を~1号は吾輩だ!

・貴様!1号は称号は我の物だ!

・じゃぁ私は2号を頂いときますね。

・何だと!????

・何と狡猾な!…しかし1号を捨てるわけにはっ!

・はいはい、大人しく実況観ましょうね。

・ワタシモ一緒ニ戦イマス。ヨロシクネ。


うわぁ、昨日より変な視聴者が増えてるミャ。


ミャ!?カカシちゃんも一緒に戦ってくれるのミャ?嬉しいミャ!


ハナちゃんが、視聴者達のコメントを眺めている時、部屋の外の廊下では育児係の元大魔帝ハーレムがスマホの画面をジッと眺めていた。


ふふふっ、娘達も我が実況ライブを視聴しているとは気付くまい。


最近、娘達の愛想が悪くなってきて我が仲間外れにされはじめたのが我は気に食わん。コソッと同じゲームをして、この時の為にヘソクリも使って10階に行けるように準備したのだ。


フッフフフッフハハハハハッ!


娘達よ!今!この時!コッソリと一緒に遊んでやる!覚悟していろ!


娘達にかまってほしい元大魔帝ハーレムは、ダンジョンを作ろう!を起動した。



「じゃぁ~行くミャよ~?アーユーレディー?」


「ポコリン!」


「ですわっ」


「…………」


4人はそれぞれ探索メニューで10階を選んでボタンを押した。


「…………ミャ?はじまらないミャ」


「ロード中?少々お待ち下さいって書いてあるポコリン?」


「ボスですから移動に時間がかかるのかしら?きっとそうなのですわね?」


「…………」


・我も供に戦おうとしているが、同じ文字が表れているな。

・俺も!

・お前らいつのまにそんな準備を!?クッ吾輩はまだ4階までいか行けないのだ、悔しい!

・あ?入れた!

・我もだ!あれ?娘達はどこだ?

・ダンジョンの定員は1ページ5人だから、5人ずつコピーされた別のダンジョンに飛ばされるからね。4人組の彼女達には1人しか会えないね。

・誰だよ!その幸運の1人は!

・実況画面みればわかるじゃん。

・なっ!?この姿は!

・そんなバカな!ありえん!



カカシちゃんだミャ!


ハナちゃんのゲーム画面には、4人娘の前に勇敢に立つカカシちゃんの姿があった。

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