スーパーコンピュータカカシちゃん
画面が真っ黒になり、しばらくするとまたカカシちゃんのいるゲーム説明の部屋に来ていた。
そうか、僕はエヒメちゃんに倒されたんだった。
5階ボス部屋にいたエヒメちゃんは様子がおかしかった。まるでゲームの魔物になってしまった様な雰囲気だ。
『アナタハ、月読命様トご一緒ニ居たヤマヒコ様デスネ?』
「え?」
考え事をしていたらカカシちゃんが話しかけて来た。
「もしかしてカカシちゃんって誰かが操作しているの?」
『イエ、ワタシハ人間デハありません。ワタシハ、コノゲームのサーバーをしているスーパーコンピュータのカカシデス』
「あっなるほど!」
そういえばさっき、月読命さんに頼まれてサーバー代を払ったのがカカシサーバーって名前だったなあ。
「ん!?カカシ?コンピュータ?この名前聞いた事がある!もしかして王国のコンピュータ【KAKASHI】!?」
【KAKASHI】って確か、僕の父が生前に超大型空母のコンピュータを改造して作ったスーパーコンピュータで、ミサイルや艦隊のコントロールをはじめ、データ通信や水道や電気などのインフラ整備など今の王国を支える重要な存在だ。
確かに、王国でデータ通信といえば全てカカシが関わっているはずだから、ゲームアプリのサーバーがカカシでもおかしくはない。
「でも何でゲーム内でサーバーコンピュータがキャラクターとして居るの?自由に喋れるのも不思議だし」
『イエ、ワタシはタダのサーバー、自由に喋レナイですヨ?全テ月読命様がプログラミングしてくれた通りニ動いているダケです』
月読命さん、こんな複雑そうなプログラミングとかできるのか、凄いな。
「でも何でゲーム説明のキャラクターに人工知能みたいな機能持っているの?ゲーム説明とか最初にちょっとやるだけでそんなにゲームに必要ないよね?」
『ガーン!酷いデス……。確かにそうなのデスガ、ワタシは、ゲーム内の設定やプレイヤー様の状態の管理をしてイマス。月読命様などのサーバー契約している運営スタッフでなければ機能の使用はできませんが、例えばこんな事がデキマス』
話し終わるとカカシちゃんの目がピカッと光り、壁に5階の映像が映し出され、ツクヨミ先輩がエヒメちゃんと戦っていた。
ツクヨミ先輩まだ生きていたのか!流石だな!