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ギブミーマネー

「お金?」


僕は耳を疑った。


「あっすみません、単刀直入すぎて意味がわかりませんね。少し分かりやすく言います。サーバー代を下さい」


「サーバー代?」


サーバーって何?何の関係があるね?


「うーん、やはり説明が難しいですね。サーバーというのは、ゲームを動かすのに必要なコンピュータの事です。天の岩戸ダンジョンのタイトル画面を見ていただいているので分かると思いますが、現在そのサーバーが使えない状態にあります。サーバーはレンタルで借りていたのですが、ゲームを誰もプレイしてくれなくて収入が無く、ついにはレンタル代を3ヶ月前から滞納していた為に、ついに使用禁止になってしまったのです」


月読命(ツクヨミ)さんが正座しながら話した。淡々としたイメージだった月読命さんの目に薄っすらと涙が滲んでいる。男としてここは助けてあげたい。


「それで、サーバー代というのはいくらなんですか?」


「2タイトルのサーバー代が合計50万の3ヶ月、天の岩戸ダンジョンを動かすのに30万、合計180万です。あと私にご飯を恵んでください……」


180万、予想以上に高い……。


しかし、これを払わないとエヒメちゃん達がゲームに閉じ込められっぱなしになってしまう。以前の僕ならこんな大金払う事などできなかったが、今は兄貴のスマホがある。スマホに登録されたクレジットカードを使えばいくらでも金が使えるのだ。兄貴を助ける為でもあるし使っちゃっていいよね?


「分かりました。これを使ってください」


月読命さんにスマホを渡す。


「……ありがとうございます。何百年かかるか分かりませんが必ず返しますね」


いや、何百年後は生きてないから。180万位数年で返してよ。


月読命さんは兄貴のスマホでインターネットを開いて、カカシレンタルサーバーというページを開いて支払いを進めていった。


「天の岩戸ダンジョン再開できました。本当にすみません。ありがとうございます」


月読命さんが地面にグリグリと頭を擦り付けながらお礼を言った。


「月読命さん土下座しなくて大丈夫ですから顔を上げてください」


月読命さんに顔を上げさせると泥がべったり付いて酷い事になっていた。


この人は冷静なのか天然なのかよくわからないなあと思った。


しかし、これでエヒメちゃん達の様子を確認しに行ける。


「早くエヒメちゃんがどうなっているか確認しよう!」


「了解しました。私もサポートさせて頂きます」


僕達は、ゲームを始めるのだった。

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