表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/108

重課金プレイヤー

八咫鏡やたのかがみだけ出なかった」


6万円も払ったのに三種揃わないとかこのガチャガチャ、ボッタクリだろ。


「残念でしたね。神器が二種あるのなら殺人粘液をあげるから、ひとまず50階まで行けるので急ぎましょう。それまでに追いつけなかったらまたガチャガチャをして進めば良いですし」


「なるほど、ありがとうございます」


ひとまず天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)+5と八尺瓊勾玉やさかにのまがたま)+2を合成で作って、アマテラスさんから天叢雲剣の耐久を回復させる殺人粘液を900個貰った。


「こんなに貰っていいんですか?」


「いいのよ、先行投資だから」


「えっ!?」


「意味はないから気にしなくていいわよ」


何か引っかかるけど今はそんな事言ってる場合じゃない。急いで進もう!



大火炎(ファイヤー)大火炎(ファイヤー)大火炎(ファイヤー)


走る先の魔物を全てアマテラスさんが倒してくれた。ツクヨミ先輩が見たら、自分で倒さないと意味がないって怒ると思うけど今は仕方ない。


そして、25階にたどり着いた。


25階は木が生い茂る爽やかな雰囲気の森だったが、急に画像が乱れて森の様子が一変してオドロオドロしい色の森に変わった。


「え!?おかしいわ。この階はこんなグラフィックじゃないはずよ!バグかしら?」


アマテラスさんが何かつぶやいているが気にしている暇はない。僕は部屋の中央に移動してボスと向き合った。


キシャーッ!


ボスは猛毒蜘蛛(ゴッドストリング)という巨大な魔物だった。


名前通り蜘蛛の姿をしていて、足元を見ると蜘蛛の巣が隙間なく張り巡らされている。スキル効果を無効にする八尺瓊勾玉を装備してなかったら動けなくなる所だった。


「てやっ!」


シュッ!


「はっ?」


攻撃したら高速で避けられた。


「てやっ!おりゃっ!どりゃっ!」


シュッ!シュッ!ザクッ!


「うわぁ!」


連続で斬りかかるが全部避けられて、爪で反撃してきた。体力が半分も減ってしまった!


「いや、おかしいでしょ!20階からいきなり強くなりすぎだよ!」


大火炎(ファイヤー)大火炎(ファイヤー)大火炎(ファイヤー)


ギシャーッ!!


アマテラスさんが猛毒蜘蛛(ゴッドストリング)に炎を放ち燃やした。


ギシャーッギシャーッギシャーッ!


猛毒蜘蛛は炎の中でダメージを受け続け倒れ、消えて行った。


「ふぅ、何とかたおせました。ボスの蜘蛛も変わってしまっているのね。ちょっと原因を調べて来るから、ガチャガチャをして装備を強化して待っていて。この様子だと先の階がカオスな状態になっているかもしれないわ」


やはり通常はこんなに強くないのか、一体何が起きているのだろう?もしかしてエヒメちゃんがゲームの中にいるのに関係があるんじゃないかな?


僕は考え事をしながら2000ダイヤ購入してガチャガチャを400回まわした。



《ノーマル》石ころ×96

《ノーマル》木の枝×104

《ノーマル》銅鉱石×30

《ノーマル》ツルハシ×20

《プチレア》ヘルメット×30

《プチレア》鉄鉱石×22

《プチレア》殺人粘液×20

《プチレア》鰐鮫肉×14

《プチレア》革の靴×24

《レア》鉄の鎧×12

《レア》鉄の靴×10

《レア》大蛙の水かき×8

《激レア》天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)×10


また八咫鏡やたのかがみでなかったよ……。


僕は知らない間に複数のアイテムを揃えないといけないコンプリートガチャにハマって、大量のお金をゲームに使う重課金(じゅうかきん)プレイヤーになっていくのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ