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黄泉比良坂ダンジョン

スマートホンの瞬間移動(テレポート)機能を使ってエヒメちゃんのいる黄泉比良坂(ヨモツヒラサカ)ダンジョンに来た。


「ヤマビコ君いらっしゃ〜い!」


瞬間移動(テレポート)機能は、通話している相手の前に行ける便利な機能だ。


「エヒメちゃんよろしくね。ところでここは何階?」


「62階だよ。なかなか進むの早いでしょ〜」


エヒメちゃんがエッヘンとドヤ顔で、ひかえめの胸を張った。


「え!62階!?無理無理!Lv10の僕が来る場所じゃないよ!」


1日で62階まで来るとか無茶しすぎでしょ!ダンジョンを1日中走ったの?


僕は彼女に付いていける自信がなくなってきた。


「ふふ〜ん!ヤマビコ君が来るから寝る間も惜しんでここまで来たんだよ〜。ちょっと捕まえて来るから待っててね〜!」


エヒメちゃんは僕を置いてどこかに行ってしまった。


ちょっ!何か魔物が来たら死んじゃうんですけど!


僕は、ツクヨミ先輩の言葉を思い出して部屋の角に行ってうずくまり恐怖と戦いながらエヒメちゃんを待った。


「お待たせ〜!あれ?ヤマビコ君何してるの?」


エヒメちゃんが帰って来た。手に何やら金色に輝く物をつかんでいる。


「角にいると魔物に囲まれた時安全なんだよ」


「え?角にいると動き身取れなくて逃げられなくなるし、壁に当たって武器は振り回せないし、飛び散った石とかが壁に当たって跳ね返ってくるから危ないよ?」


「え!?」


「部屋での立ち回り方は、部屋の中心から壁の間の場所に立って、部屋に円を描く様に逃げ回ると背後を取られずに戦えるよ〜。見つけたら一撃で倒す先手必勝が基本だから立ち回りも必要ないけどね」


やはりリアルダンジョンでゲーム知識は全く役に立たない様だ。


よし!考え方を一度リセットしてエヒメちゃんから現実の戦い方をしっかり学ぼう!


「エヒメ先輩!戦い方とか教えて下さい!」


「え?急にどうしたの?いいよ。元々ヤマビコ君を鍛えるために呼んだんだからね。えへへっ、何かやる気になってくれて嬉しいな〜」


エヒメちゃんは、嬉しそうにモジモジしながら手に持った金色の物をグニグニ引き伸ばしている。


「あれ?そういえば、それ何なの?」


「あっ!危うく揉み殺しちゃうところだった!」


揉み殺すってどれだけ握力あるんだろエヒメちゃん……。


「これが凄い経験値の塊だと噂のゴールデンアメーバだよ!」


ビヨ〜ンと黄金の粘液を両手で引き伸ばして見せて来た。

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