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初戦闘

マリー姉さんが来てから10ヶ月がたった。

俺はまだ実戦はやってないがマリー姉さんとの乱取りはとても役に立っている。おかげで刀術と抜刀術もレベル4までになった。

今日は、初の実戦だ。とうとう俺のレベルが上がるのだ。


「頑張ってね!リュウ〜くん」


エフィーが俺に声をかけてきた。

こいつは、妖精女王だ。4ヶ月前に母に会いに来て山の中腹で行き倒れになっているのを俺が拾った。精霊は魔力や魔素を食べて生きている。精霊の上位種である妖精もまたしかりだ。だから俺の魔力をあげたら懐いた。懐いたどころではない妻宣言までされた。まぁ可愛いから黙認している。姉さんたちはエフィーの妻宣言に何も言わなかった。姉さんたち曰く、姉は私達だけだからいいのだそうだ。最後にリュウなら妻より姉をとると言われた。ちょっと重い。


「がんばんなリュウ」


「応援してるよ〜」


「ガハハハーリュウなら大丈夫だろ」


「無理しちゃダメよ」


「リュウなら大丈夫さ!」


「ふふ、ふふふふリュウが死んだら私が面倒見てあげるね。そしたらリュウは私のものふふふ」


声をかけてくれたのは、エフィーがここに住み着くようになってから来るようになった王級妖精たちだ。初めは彼らはエフィーを連れ戻すために来ていたのだが母さんや姉さんそれに俺と意気投合して「竜神の近くなら安全か」という結論に至りちょくちょく遊びに来るようになった。

精霊と妖精にも階級があり下から下級精霊、上級精霊、下級妖精、中級妖精、上級妖精、王級妖精、神級妖精がいる。エフィーはただ1人の神級妖精で、さっき声をかけてくれたのが上から火の王級妖精、風の王級妖精、土の王級妖精、水の王級妖精、光の王級妖精、闇の王級妖精だ。1人?危ない考えの奴がいたが気にしない。みんないい妖精なのだ。


「さっさと行っておいで、たかが初陣だ。死にゃーしないさ。そのためにマリーとリリーも同行するんだからね」


「そうだぞ。みんな私がリュウを守るのだ」


「守ったら意味ないじゃないかリリー」


母さんが呆れたように言った。


「そうです。リリー、リュウを守るのはわたしです」


「なにおー」


姉さんたちの間で火花が散る。この数ヶ月で姉さんたちのブラコンがかなり進んだ。もう1人、俺に常識を教えてくれた姉さんもいるのだがそっちもブラコン度合いが結構やばい。今は所用でいない。


「じゃあ行こうか」


「そうだな、わたしの背中に乗れ」


リリー姉さんの背中に乗って俺たちは出発した。




--------------------



え〜

俺は唖然としていた。

おかしい〜でしょ〜俺レベル1だよ?

なんで最初の相手がレッサードラゴンなの?ゴブリンじゃないの?

普通ゴブリンとか、コボルトとか、犬みたいな奴とか弱そうな奴でしょ?


「なにを言うかリュウよ、私達が鍛えたんだからあれぐらい楽勝だ。それに飛竜型じゃなくて地竜型だから楽だぞ?」


リリー姉さんが飛びながら俺に言ってきた。


グルル〜


レッサードラゴンがこっちを見て威嚇してくる。怖


「リュウお姉ちゃんがいるから大丈夫よ」 バン!


マリー姉さんに突き落とされた。


「うわぁ〜」


落ちる時思わず声を出してしまったが今の俺にとって10メートルくらいから落ちたってどってことない。スタ

決まったぜ!かっこよく着地ができたはず。


ブルン


目の前にレッサードラゴンの顔があった。俺に鼻息がかかる。


「うわぁ〜」


俺は一目散に逃げた。


「リュウよ、逃げないで戦うのだ」


「逃げてるリュウもかわいい〜」


リリー姉さんの言うことはわかる。確かに戦わなくちゃいけない。

しかし怖いのだ。だがマリー姉さんあんたはなんだ。そんなこと言ってる暇があったら助けろ。


「リュウ〜頑張ってね〜」


くそ!助けてくれないのか。仕方がないやるっきゃない。

俺はレッサードラゴンに向き合い抜刀術の構えをとる。

今俺の一番の一撃は抜刀術だ。これにかけるしかない。

ふーと俺は息をはく。


ハッ


すれ違いざまに俺はレッサードラゴンを斬った。

ドサッ

レッサードラゴンが俺の後ろで倒れる。勝った!!


「勝ったぞー‼︎」


俺は雄叫びをあげた。


「当たり前だ、あんな子供のレッサードラゴンぐらいで浮かれるでないぞ」


え?

リリー姉さん今なんて言った?子供?

こいつ頭から尻尾まで4メートルはあるぞ。子供だと・・・・


「リュウは頑張ったけど刀が折れちゃったのがマイナス点ですね」


あっマジだ。刀の半分から先がない。


「まぁよい。最初にしてはなかなかだったぞリュウよ」


ありがと〜リリー姉さんなんだかんだ言って褒めてくれる姉さんが俺は好きだ。


「今日はレッサードラゴンの肉料理ね。早く帰りましょう。刀のことは明日考えましょうね」


「わかったよ〜マリー姉さん」


俺は少し落ち込んでいたが折れてしまったのはしょうがない。俺の技術が低いせいだ。もっと精進しなければ。そう決意をして俺たちは母さんたちが待つ家に帰るのであった。



夜は宴会だった。みんなで俺の初討伐を祝ってくれた。

妖精たちは魔力を食べるが別に他のものが食べられないわけでわない。みんなでレッサードラゴンの丸焼きを食べた。焼いただけだったがかなりうまかった。

今日は、だいぶ疲れてしまったのでステータス確認は明日でいいだろう。倒した時に力がわき上がる気がしたのでレベルは上がってるはずだが精神的に疲れてしまった。

明日の確認を楽しみにもう寝ることにしよう。

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