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マリー姉さん登場す

あれから2日たちリリー姉さんがマリー姉さんを連れて戻ってきた。

リリー姉さんから降りたマリー姉さんは母さんにそっくりだ唯一違うのは肌が透き通るような真っ白な肌で耳がとんがっている事だろうか。そうマリー姉さんは元ハーフエルフだ。元というのも俺の姉や兄はみんな進化しているらしい。マリー姉さんの今の種族はハイエルフだそうだ。エルフ系の進化は大抵ハイエルフになると母が言っていた。母は竜とエルフのハーフだから進化したらドラゴンエルフにならないかな〜と淡い期待をしていたそうだ。ちなみにドラゴンエルフなんて種族は確認されてない。確認されてないというのも可能性としてはアリなんだそうだ。


「はわゎゎゎゎ〜あなたがリュウですか?」


マリー姉さんが頬を赤くして胸の前で奇妙に手を動かしている。まるで胸わ揉もうとしている変態オヤジの手の動きだ。

なんだ?首筋がゾワリとした。これが野生の感が発動しているという事なんだろうか。だが逃げるわけにはいかない。相手は、初めてあったとはいえ家族だ。きちんと答えなければ


「そうです。俺がリュウです。姉さん」


「はふ〜もう一回姉さんって言ってください」


「ね、姉さん?」


「あ〜もう我慢できません。そうです。私があなたの姉さんですよ‼︎」


ガコン‼︎

姉さんは俺を思いっきり胸に押し付けた。だがそこには問題があった。姉さんは胸の部分にハーフプレートをつけていたのだ。そしてさすが母さんの娘だ。力がヤバイ。俺は頭をプレートに叩きつけられる事になり大きな音を立てた。


「あーあー」


母さんの声が聞こえた。それを最後に俺は気を失うのだった。




--------------------




俺は目を覚ました。


「ふぁ〜よかった。リュウが起きた。お姉ちゃん心配したんだよ。ごめんね、お姉ちゃんの事嫌いにならないでね」


近い近い、姉さんの顔が近すぎる。


「やめないか、マリー姉さん私のリュウが困っているじゃないか」


ブチ

何かが切れる音がした。


「誰のリュウだって?リリー?」


「もちろん私のだ。マリー姉さん」


2人の間で火花が散る。母さんの言う通りだった。

昨日母さんに言われたのだ。あたしの娘のほとんどはブラコンになるだろうねと。今までリリー姉さんしかいなかったからリリー姉さんは表立ってアピールをしなかった。しかし母さんの見立てだとほぼ間違いなくマリー姉さんもブラコンになるだろう。ゆえにこのような事態が起こりうる事も予想済みだ。そんな時母さんにこう言えと言われた。


「みんなの‼︎ みんなのリュウです」


さっきまで殺気立っていた2人が急に俺を見た。


「ん〜リュウはいい子ね」


「うむ、そうだなリュウがそう言うなら仕方ないな。マリー姉さんリュウは2人で分けようでわないか。他の姉妹には譲らんがな」


そんなことを言いながら2人が俺に抱きついてきた。

分ける?物理的ではないですよね?

そんな俺の心配をよそにドアの向こうで母さんが笑っているのが見えた。絶対楽しんでるよあの人。


それからいろいろ話し合った。とりあえずリリー姉さんの鬼ごっこが午前中、マリー姉さんの戦い方の指導が午後になった。さりげなく自分の時間を増やしやがったリリー姉さん、げせん、今までは朝食までだったのに。そんな事を言ってると母さんが爆弾発言をした。


「午前と午後をあんたらで分けんなら、あたしはリュウと一緒に寝ようかね」


「「・・・・・・・」」


何言ってんだ母さん!2人の顔から表情が消えたぞ。俺だって一端の男だ。母さんと寝るなんて絶対眠れない。


「だってそうだろう?ずるいじゃないかい。リュウはあたしの子だよ。息子とスキンシップは大事さ。そうだね、どうしてもって言うんなら右があたしで左はあんたらで交換交換すればいいさね」


「「母さん」」


なんだ、どうなるんだ。2人が無表情で母さんの前まで歩いて行った。母さんはニヤリとしている。まてここで戦うのか!


「「その話乗った」」


え?3人ががっちり握手をしている。どうやら3人とも一緒に寝るらしい。姉さんたちは順番の相談をしている。

あっ決定なのね。俺に意見聞かないのね・・・・・・

俺は寝不足で死ぬかもしれない。


いろいろあったが俺が気絶したせいでもう夜だ。今夜はマリー姉さんの久しぶりの帰省を祝っての軽いパーティーだ。

マリー姉さんも母さん同様で料理ができない。だから俺とリリー姉さんで料理を作った。普段ドラゴンとして生活している姉さんが一番料理ができるなんて不思議だ。


パーティーの途中マリー姉さん自身について教えてもらった。

マリー姉さんは<赤い戦乙女>レットバルキュリーという女性ばかりの傭兵団の団長をしており、マリー姉さんは<鮮血姫>ブラッディープリンセスと呼ばれているそうだ。団長が団を離れていいのかと聞いたが副団長が優秀だから大丈夫だと言われた。ちなみに鮮血姫の由来だが傭兵団で邪竜を狩った時に最後のとどめで首を切り落としたらもろに血がかかり全身血で真っ赤になってしまい仕方がないのでそのまま町に帰ったら町の人達に呼ばれ始めたらしい。

二つ名なんてかっこいいと思ったが由来を聞くとなんだかなぁ〜と思うものばかりだそうだ。


そしてパーティーが終わり寝る時間になった。

どうやら昼間のアレは冗談でわなかったらしい。

心のどこかで冗談だったらと思っていたのに。

母さんと姉さん達が布団に入ってきた。母さん、俺、マリー姉さん、リリー姉さんの順番に寝ている。俺は緊張して眠れなかったがみんなは布団に入ってすぐに寝てしまった。

緊張しているのが俺だけみたいで悔しかった。

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