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STORY15-1 『修学旅行楽しみだね』

ある日の終礼前。

柚子葉達のクラスはざわめいていた。

それは柚子葉も例外ではなく真希と圭と一緒に話している。


「修学旅行楽しみだね」

「そうだね」

「初めての海外旅行かぁ〜」


クラスがざわめいていたのは修学旅行が翌日に控えているからだ。

修学旅行の行き先は今年はアメリカになっている。

ざわめいている教室の中に担任である勇一が入ってくる。


「静かに。明日からの修学旅行について最終事項を伝える」


勇一が連絡を伝え終え教室から出て行くとクラスはまたざわめきだした。

柚子葉も真希と圭と修学旅行について話している。

そんな中、深夜はカバンを持って柚子葉に話しかけた。


「柚子。俺帰るけどどうする?」

「あ、私も帰るよ。真希、圭。また明日ね」

「うん。じゃあね」


真希と圭に手を振って柚子葉は先に教室の出口に立っている深夜のところに近づいた。


「お待たせ」

「ん。じゃあ帰るか」


深夜と柚子葉は連れ立って保育園に秀太を迎えに行くために向かって歩き出した。

保育園に行く途中、柚子葉は深夜に声をかけた。


「深夜は修学旅行楽しみじゃないの?」

「何で?」

「だって、楽しそうに見えないから」

「何度もアメリカに行ってるからなぁ」

「あ、そっか」

「だから、特に楽しみっていうわけじゃないんだ」


そんな話をしていると保育園が見えてきた。

保育園に着くと深夜達は保育園の中に入り近くに立っていた忍に声をかけた。


「姉貴」

「あ、深夜。柚子葉ちゃんもおかえり。ちょっと待っててね。秀太君連れて来るから」

「あぁ」


忍が秀太を連れて戻ってきた。

忍に声をかけ、三人でマンションに向け歩き出した。

マンションに着き、いつもの通り深夜はまっすぐ自分の部屋に、柚子葉は着替えた後に秀太を着替えさせ深夜の部屋に向かった。

夕飯の仕度をして、秀太の相手をしながら深夜と柚子葉は修学旅行について話している。


「柚子は自由時間なにするんだ?」

「私?私は真希達と買い物する予定だよ」

「買い物かぁ。俺は特に買うものもないしな」

「深夜は何回ぐらいアメリカに行ったことあるの?」

「う〜ん、数え切れないなぁ。小さい頃から行ってるから」

「そんなに?」

「俺が小学校の頃は親父の知り合いの家にホームステイを何度かしてるし」

「じゃあ、英語はペラペラ?」

「あぁ。この間も仕事を手伝いに行ったときに英語使ったからな」


そんな話をしていると勇一と忍が帰宅した。

5人揃って食事した後、リビングに移動してまた修学旅行の話になった。


「柚子葉ちゃんはアメリカに行くのは初めてなの?」

「はい!物凄く楽しみなんです!」

「そっか。まぁ、学校行事だから大丈夫だとは思うけど気をつけてね」

「気をつける?」

「向こうには外国人を狙うスリが多いの。自由行動の時には気をつけてね」

「はい」

「勇兄は自由時間はどうするんだ?」

「俺達も特に生徒と変わらないよ。ただ、見回りもしないといけないけど」

「へぇ〜、先生は大変なんだな」


そんな話をしていると秀太が眠ってしまったので柚子葉は自分の部屋に戻ることにした。

深夜も秀太を抱きかかえる。

柚子葉の部屋の前に着くと深夜は秀太を渡した。

次の日。

深夜と柚子葉が学校に着くとほとんどの生徒がすでに教室に来ていた。

深夜達が自分達の席に歩いて行くと真希と圭、翔が話しかけてきた。


「二人ともおはよう」

「うっす」

「おはよう」


深夜は自分の机の上にカバンを置くと翔に話しかけた。


「皆早いな」

「修学旅行が楽しみで仕方無いんだろ」

「そういうお前もその中の一人だろ?」

「俺は今日華に会ったから早いんだよ」

「中田に?」

「あぁ。お土産を買ってくる約束をしてきた」


深夜と翔が話していると勇一が教室に入ってきた。


「みんなおはよう。全員いるか?」


勇一が点呼を取って全員いることを確認した。


「よし。全員いるな。それじゃあ、今からの動きについて説明するぞ」


勇一は今からの行動を生徒に伝え教室を出た。

勇一に言われたとおり生徒は自分のカバンを持って教室を出た。

柚子葉は移動中真希と圭と話している。


「楽しみだね」

「うん」

「移動がめんどいよねぇ」


そんな三人に翔が話しかける。


「三人とも楽しそうだね」

「当たり前じゃない!」

「初めての海外旅行なのよ!」

「翔君は楽しくないの?」

「俺?俺は何回も行ってるしね」


翔の言葉に真希と圭が声をあげた。


「え〜〜〜」

「いいな〜〜〜」

「いいなって言われても…」

「翔、俺トイレ行ってくる」


深夜は翔に声をかけ教室を出た。

出る間際にクラスの男子と少しだけだか話を交わしている姿も見えた。

二・三年と一緒のクラスということもあり、深夜が見た目とは違うことが少しずつだが分かってきたようだ。

翔は深夜の姿を見て口を開いた。


「深夜もやっとクラスに馴染んできたな」

「うん。もう三年なんだけどね」

「確かに」


翔と柚子葉が話していると真希と圭もトイレに行った。

二人の姿を見送り柚子葉は翔に話しかけた。


「翔君もアメリカに行ったことあるんだ。深夜も行ったことあるって言ってたけど」

「あぁ。深夜ほど行ってはないけどな。山下も初めてなんだろ?」

「うん。昨日忍さんに気をつけてって言われた」

「気をつけて?」

「うん。スリに気をつけてって」

「あ〜、確かに多いかもな。まぁ、団体行動なら大丈夫だろ」


翔と話してると深夜が真希・圭と共に戻ってきた。

5人で話していると勇一が戻ってきた。


「よ〜し、皆バスに乗れ」


深夜達の修学旅行が始まった。

あとがきはYAHOO!blogで書いております

興味があればお越しください

URL↓↓

http://blogs.yahoo.co.jp/in_this_sky

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