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STORY9-1 『新鮮?』

ある日、深夜と柚子葉それに秀太が歩きながら帰宅していたがふと深夜が立ち止まった。

柚子葉は立ち止まった深夜を見ると深夜は横を向いていた。

柚子葉が深夜が向いているほうを向くと公園があった。


「どうしたの?」

「悪いけど先に帰っててくれないか?」

「え、どうかしたの」

「ちょっと用事思い出したんだ。これ家の鍵。俺よりも早く着いたら先に入っててくれ」

「深夜?」

「いいから早く行く」


柚子葉は深夜の言うことに少し疑問を浮かべながらも歩き出した。

途中で深夜のほうを振り返ると深夜は公園に歩いて入っていった。

柚子葉は気になったが深夜の言うとおり先に帰ることにした。

着替え終えた柚子葉と秀太は深夜の家に向かった。

恭子がいない日は深夜の家で夕食を食べるのが習慣になった。

柚子葉が深夜の家の前まで行くが、深夜の姿は見えなかった。

深夜から預かった鍵でドアを開けて少したつと深夜が帰ってきた。


「あ、おかえり」

「…ただいま」

「どうしたの?」


柚子葉は深夜が玄関で立ち止まったまま上がってこないので声をかけた。

深夜は少し恥ずかしながら口を開いた。


「いや、何か新鮮だなと思ってさ」

「新鮮?」

「柚子に出迎えられるのは初めてだろ?おかえりって言われるのも初めてだから何か新鮮だなぁと思ったんだ」


そういって深夜は玄関から上がり自分の部屋に着替えに入った。

柚子葉は深夜が言った言葉を思い返していた。

確かに普段深夜の家に入るときは深夜と一緒か、もしくは深夜が出迎えてくれる。

今日は柚子葉が深夜を出迎えた。『おかえり』という言葉と共に。

柚子葉は『新婚さんみたい』と思ってしまい恥ずかしくなった。

そうこうしていると深夜が着替え終わって台所に入っていった。

柚子葉も深夜に続いて台所に入った。

夕食は深夜が作ることもあるし、柚子葉一人で作ることもある。今日みたいに二人で一緒に作ることもあった。

夕食を作っている際に柚子葉は深夜に帰宅途中の行動を聞いてみた。


「ねぇ、深夜」

「ん?何だ」

「今日帰る途中なんで公園に寄ったの?」

「公園に入るところ見てたのか?」

「うん。何か気になっちゃって」

「そっか。ちょっとした人助けをしたんだ」

「人助け?」

「さっき歩いて帰っていると俺らの高校の制服を着ていた奴を見たんだ。そいつが他の高校生の奴らに囲まれていたからつい気になって…」

「で、助けたの?」

「あぁ、さすがに見てみぬ振りはできなかったからな」

「そうなんだ」


柚子葉はすっきりしたのか笑顔で食事の仕度を再開した。

深夜も仕度を再開した。

その日は、いつも通り一緒に食事を取って秀太が眠たくなったところで家に帰った。


そして、次の日の昼休み。

深夜達は食堂で昼食をとった後教室に戻っていた。

深夜は机に突っ伏して寝ている。

柚子葉は真希、圭と話をしており翔は自分の机でやり忘れていた宿題をしている。

その教室のドアが開いた。

そこには1年生の男子の姿があった。

1年の男子はドアの近くにいた男子に声をかけた。

声をかけられた男子が深夜たちのほうに近づいてきた。

だが、その男子は深夜に話しかける勇気が無いのか近くまで来たが困っている。

その男子に翔が声をかける。


「何?深夜に何か用なの?」

「え、あぁ。あそこの1年が山上を呼んでくれって言ってるんだけど」

「ふぅ〜ん。おい、深夜」


翔が声をかけると深夜は面倒臭そうに起き上がって翔のほうを向く。

翔は隣に立っている男子に用件を言うように促した。


「あのさ、山上」

「…何?」

「あそこの1年が山上に用事があるって言ってるんだけど」

「1年?」


深夜は男子が指差したほうを見る。

1年は深夜と目があうと頭を下げた。

深夜はその姿を見て立ち上がった。

呼びに来た男子に『サンキュ』と礼を言って1年のところに近づいていった。

そして、二人はそのまま教室を出て行った。

お礼を言われた男子はその場で固まっている。

翔が固まったままの男子に声をかけた。


「どうした?」

「山上が礼を言った…」

「深夜だって礼ぐらい言うって」


よっぽど怖がられてるんだろう。

翔はその男子が言った言葉に苦笑を浮かべた。

そんなに周りが言うほど深夜は怖くない。

一回怒ると手がつけれないが…

これで少しはイメージが変わればいいなと思いつつ翔は宿題の続きに取り掛かった。


昼休み終了間際になって深夜は戻ってきた。

教室に戻った深夜は何事もなかったように机でまた寝始めた。

柚子葉と翔は何の用事かは気になったが今は授業の準備をしている。

教室に生徒指導の教師が入って来て深夜に声をかけた。


「おい、山上」


声をかけられた深夜はまだ眠っているのか反応は無い。

翔が深夜を起こすと深夜は体を起こした。


「…何すか」

「今から職員室に来い」

「今から授業じゃないんですか?」

「いいから来い」


そういって生徒指導の教師は教室を出て行った。

深夜も教師の後に続いて教室を出た。

柚子葉と翔は顔を近づけた。


「深夜どうしたんだろ」

「う〜ん、一体何をやらかしたんだろ…。ちょっと職員室に様子見に行くか?」

「うん、行こう」


翔と柚子葉は二人揃って教室を出た。

職員室に着いた二人は少し職員室のドアを開けた。

深夜と教師の声が聞こえてきた。

あとがきはYAHOO!blogで書いております

興味があればお越しください

URL↓↓

http://blogs.yahoo.co.jp/in_this_sky

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