STORY8-3 『あなたが柚子葉ちゃんね?』
四人はそれぞれ話をしながら深夜のマンションまで歩いた。
マンションの前には夫婦と思われる男性と女性、そしてもう一人女性が立っていた。
深夜は3人に向かって話しかけた。
「おかえり、親父、お袋、葉月さん」
「おぉ。久しぶりだな深夜」
「あぁ」
深夜の父親であろう人と深夜が話してると母親と思われる女性が柚子葉に話しかけてきた。
「あなたが柚子葉ちゃんね?」
「あ、はい。初めまして。山下柚子葉といいます」
「忍からいろいろ聞いてるわ。深夜と仲良くしてもらってるようで」
「いえ、私のほうこそ深夜君にはいろいろとお世話になってまして」
二人が話してると深夜が声をかけてきた。
「家に入って話そうぜ。いつまでもこんなところで話すのもあれだし」
「あ、そうね」
深夜の言葉を聞いて6人はマンションの中に入り、翔は家に帰っていった。
途中8階で柚子葉にエレベーターを降りた。
「それじゃあ、また明日」
「待って!」
「え?」
柚子葉が家に帰ろうと歩き出そうとしたら、深夜の母親が引きとめた。
「着替えたら家にいらっしゃいよ。色々話したいし」
「でも、せっかくご家族が揃ったんだから私はいないほうがいいんじゃないんですか?」
「いいの。柚子葉ちゃんと話がしたいから日本に帰ってきたようなものだから」
深夜の母親の言葉に柚子葉は困ったように深夜の顔を見る。
深夜はため息をつきながら柚子葉に声をかける。
「悪いけど付き合ってくれ。親父達は柚子と話したいから日本に帰ってきたみたいだから」
「でも…」
「こうなるともう俺にもどうしようもないんだ…」
「じゃ、じゃあ着替えたらお邪魔させてもらいます」
「ホント!柚子葉ちゃんありがとう!」
「悪いな。じゃあまた後で」
エレベーターのドアが閉まった。
柚子葉はそれを確認した後、自分の家のドアを開けた。
家には恭子と秀太がもう家に帰っていた。
「柚子葉おかえり」
「おねえちゃん、おかえりなさい」
「ただいま」
柚子葉は自分の部屋に入って着替えた。
着替え終わった柚子葉は恭子に声をかけた。
「お母さん、深夜に誘われたからちょっと行ってくる」
「分かった。でも、今日はどうして?」
「えっと、今日深夜のご両親が帰ってきてるの」
「え、じゃあ行かないほうがいいんじゃない?」
「私も断わろうとしたんだけど断りきれなくて…」
「そう。あまりお世話にならないようにしなさいね」
「うん、分かってる。じゃあ、行ってきます」
柚子葉は深夜の家に向けて歩き出した。
深夜の家のインターホンを鳴らすと深夜が出迎えてくれた。
「いらっしゃい、柚子」
「お邪魔します」
柚子葉が深夜の家のリビングに入ると深夜の両親、慎一、そして葉月という名の女性が座っていた。
深夜は柚子葉をあいている場所に座らせた。
柚子葉が座ったのを確認したあと、深夜が口を開く。
「とりあえず紹介する。俺の彼女の山下柚子葉」
「初めまして。山下柚子葉です」
「柚子。こっちが俺の両親」
「初めまして。深夜の父親の浩史です。忍からいろいろ話は聞いてるよ」
「深夜の母親の敬子です」
「で、二人が兄貴と兄貴の嫁さん」
「さっき、少し話したけどまだちゃんと自己紹介してなかったよね。深夜の兄貴の慎一です」
「慎一さんの妻の葉月です。初めまして、柚子葉ちゃん」
「あ、よろしくお願いします」
柚子葉は4人に頭を下げた。
4人も頭を下げた。
5人が頭を上げたのを確認した深夜は口を開いた。
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