STORY6-END 『柚子葉をよろしくね』
「じゃあ、また明日」
「あぁ…」
エレベーターのドアが閉まりだしたのを確認した柚子葉は振り向いて歩き出した。
が、エレベーターから降りた深夜に手を引っ張られた。
急なことだったので柚子葉は驚いて深夜の顔を見た。
「どうしたの…?」
「あのさ…まだ言っていないことがあるんだ」
「何?」
「山下、俺と付き合ってくれないか?」
「え?」
「放課後に俺は山下のことが好きだと言って山下も俺のことが好きだって言ってくれたよな?」
「う、うん」
「でも、付き合って欲しいとは言っていなかったんだ」
「あ…」
「その…俺も嬉しかったから抱きしめたりしたけどまだちゃんと言ってなかったから」
「私も嬉しかったから…全然気づかなかった」
「だから、改めて言う。山下、俺と付き合ってくれ…」
「…うん」
深夜はその返事を聞いて柚子葉を抱きしめる。
柚子葉も深夜を抱きしめ返す。
「はぁ〜…」
「どうしたの?」
「いや、本当に俺でいいのかなと思って…」
「いいの。私は山上君が好きだからいいの」
「…ありがとう」
「ううん」
二人が抱きしめあってるとエレベーターのドアが開いた。
そのエレベーターから恭子と秀太が一緒に降りてきた。
二人が抱きしめあってるのを見た恭子は驚いて二人を見る。
深夜たちはまだエレベーターから人が降りてきたのが気づいて無いのかまだ抱きしめあっている。
秀太は二人に近づき声をかける。
「おねえちゃんたちなにしてるの?」
「「え!?」」
「ねぇ〜、なにしてるの?」
「「秀太!?」」
「え〜と、もういい?」
「お母さん!?」
「おばさん!?」
「とりあえず家に入りましょ。話聞きたいし」
4人は柚子葉の家に上がった。
秀太はTVを見て、他に3人はリビングに集まった。
深夜と柚子葉の話を聞き終わった恭子は笑みを零した。
「そう。二人は付き合うことにしたの」
「う、うん」
「…深夜君」
「はい」
「柚子葉をよろしくね」
「…はい」
「お母さん…」
「私は何も言わないわ。二人がいいならそれでいいの」
「ありがとうお母さん」
「ありがとうございます」
三人はそれから少し話をして深夜は自分の部屋に戻った。
帰ってきた忍と勇一にも報告した。
忍と勇一は二人を祝福してくれた。
その日、二人は同級生から恋人同士に関係が変わった。
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