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STORY4-1 『ねぇ、柚子葉と山上って付き合ってるの?』

次の日、柚子葉が学校に着くとたくさんの生徒から見られてる気がした。

何かついてるのだろうかと思い自分の体を見回すが特に変わった所は見つからなかった。

昇降口で柚子葉が止まっていると後ろから深夜と翔が一緒に歩いてきた。


「うっす」

「おはよう。山下、どうかした?」

「あ、二人ともおはよう。なんか朝からいろんな人から見られてる気がするからなにか変わったところがあるんじゃないかって気になったの」

「そうか?なぁ、深夜。特に変な所とかないよな?」

「あぁ。俺は変わってないと思うけど」

「そっか。じゃあ、いっか」


三人が自分達のクラスに入ると一斉にクラス中の視線が三人に釘付けになった。

三人は不思議に思いながら自分達の席に座った。

柚子葉達が座ったのを確認した後真希と圭が三人に近づいてきた。


「あ、二人ともおはよう」

「ちょっとそんなこと言ってる場合じゃないよ」

「え?どうかしたの?」

「とりあえずどっか行こう。前田と山上も一緒に」

「う、うん」

「俺らも?」

「そう」

「分かった」


5人は誰もいない中庭に集まった。

柚子葉と深夜、それに翔は何の話かはまだ分かっていない。

真希と圭は周りを見回し他に誰もいないことを確認した後話し始めた。


「ねぇ、柚子葉と山上って付き合ってるの?」

「はぁ!?」

「ねぇ、どうなの?」

「付き合ってないよ。ねぇ、山上君」

「あぁ。何でそんなことになるんだ」

「違うクラスの子が見たんだって。柚子葉と山上が昨日デパートで歩いてるの。それが噂になって一気に拡がったの。で、それは本当なの?」

「あぁ、それは本当。けど俺と山下だけじゃなく山下の弟も一緒だったけどな」


深夜と柚子葉は昨日のことを話した。

柚子葉と秀太はヒーローショーを見に、深夜は本を買いにデパートに行ったが、偶然一緒になったこと。

一緒にヒーローショーを見たりデパートの中を歩いたこと。

三人はその話を聞いて納得したようだ。


「じゃあ、別にデートとかじゃないんだ?」

「あぁ。偶然一緒になっただけ」

「でも柚子葉と山上が一緒のマンションに入って行ったって聞いたけどあれはどういうことなの?」

「それは…」


深夜がそのことも話そうとしたが丁度チャイムが鳴った。

話の続きは昼休みにするということで5人は自分達のクラスに戻った。

授業中も、授業の合間の休み時間も他のクラスから柚子葉と深夜のことを見に来る生徒がいたが二人は翔や真希達と一緒に話したりして気にしないようにした。


深夜は翔と、柚子葉は真希と圭と一緒に昼食をとりまた中庭に集まった。

が、昼休みはさすがに生徒がいたのでどこか別の場所で話すことにした。

どこに行くか迷っていると深夜と翔が顔を見合わせ歩き出した。

柚子葉たちはどこに行くのか気になりながら深夜たちについていった。

深夜たちが向かったのは屋上だった。

この学校は屋上は開放厳禁の場所になっているので当たり前だが他の生徒の姿は見えない。

深夜はポケットの中から鍵を取り出して屋上のドアを開けた。

どうして深夜が鍵を持ってるのか不思議に思いながら柚子葉達は屋上に出た。

深夜は全員が屋上にでたのを確認した後屋上の鍵を閉めた。

どうやらこのドアはどちらからでも開け閉めができるタイプのようだ。


「さてと、じゃあ話をするか」

「その前にどうして山上は屋上の鍵を持ってるの?」

「それは内緒だ。山下と俺が一緒のマンションに入っていったのを見たっていうところだったよな?」

「え?あ、うん。どうして一緒のマンションに入っていったの?」

「一緒のマンションに住んでるから。俺が905号室」

「私は805号室に住んでるの。だから昨日一緒に同じマンションに入っていったの」

「それは初めて聞いたよ!どうして黙ってたの!」

「え、えっと…」


柚子葉が困ってると翔が助け舟を出した。


「まぁまぁ。もういいじゃない。それよりも問題はこの噂をどうするかってことなんじゃない?」

「それもそうだね。これからどうするの?」

「どうもしない」


真希に問いに対しての深夜の答えに他の4人は言葉をなくした。

こんなにおおごとになってるのにどうもしないというのはどういうことなのか。


「どうもしないってどういうこと?」

「だからそのままの意味。噂をなくそうとしてもそれは無理な話だろ。今度は別の噂になって拡がるだろうし。だったら最初から何もしないほうがいい。どうせすぐ飽きるって」

「それは…そうかもしれない」

「だろ?それに別に俺達は悪いことをしてるわけでもないし。しかも、噂よりも真実のほうが割合大きいし」

「確かに深夜の言う通りかもしれないな。でも、お前ら付き合ってると思われてるんだろ?」

「俺らのどこを見てそんな噂が拡がったのかはしらないけど別に大丈夫だろ。普段通りの生活してればそれもデマと思われるって」

「それじゃあ本当に何もしないの?」

「だから何もしないって」

「じゃあ、この話は終わり!そういえば深夜のおかげで俺成績上がったんだ!」


翔はこの話から話題を自分の成績に変えた。

これ以上この話をしても深夜の言ったこと以外にいい案が思い浮かばないと思ったので話題を変更したのだ。

他の3人も特にいい案が浮かばなかったのでこの前の実力テストの話で盛り上がった。

勉強会のおかげかどうかは知らないがこの前の実力テストで皆成績があがったようだ。

もちろん深夜は適当に受けたので下位のほうだが。


深夜と柚子葉の2人は噂を気にしないようにいつもどおりの生活を続けた。

深夜の言ったとおり最初は皆面白がって見に来ていたが数日したら誰も見に来なくなった。

が、まだ深夜と柚子葉が付き合ってると思っている生徒はまだ何人かいるようだ。

あとがきはYAHOO!blogで書いております

興味があればお越しください

URL↓↓

httpblogs.yahoo.co.jpin_this_sky

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