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STORY3-END 『山下。俺の名前って分かる?』

「でも、私のイメージだと社長の家族ってもっと豪勢な生活をしてると思ってたんだけど」

「あぁ、親父がそういうの嫌いなんだよ」

「へぇ〜」

「ムダに豪華な食事とかよりも家庭の味のほうが好きな人だし」

「あ、話は変わるけどこのまえ山上君が前田君と話してるときに『あのこと』って言ってたじゃない?」

「そういえば言ったな。よく覚えてるな」

「あれってお父さんが社長っていうこと?」

「それもあるけどもっと重い話題」

「重い話題?」

「あぁ」

「ふぅ〜ん」

「気になるのか?」

「気になることは気になるけど言いたく無いなら聞かないよ」

「どう思う姉貴?言ってもいいと思う?」


深夜はその話題を言うべきかどうか忍に聞いた。

忍は少しの間柚子葉の顔をじっと見つめた後深夜のほうを向いた。


「ここまで知ってるんだからもう言ってもいいんじゃない?」

「じゃあ、言うか」


深夜は柚子葉のほうに向きなおして口を開いた。


「山下。俺の名前って分かる?」

「え?『深夜』でしょ?」

「珍しい名前だと思わないか?」

「確かに珍しいと思うけど…」

「この名前の由来は俺が拾われたのが深夜だったからなんだ」

「え?拾われた?」

「そう。俺は山上家に拾われたんだ。深夜に」


柚子葉はまだ理解できてないようで呆然としている。


「山下?大丈夫か?」

「う、うん。思ってたよりも重い話題だったからビックリした」

「とりあえず俺は山上家の誰とも血のつながりはないんだ。まぁ、本当の家族のように接してくれてるから寂しいとか思ったことはないけど」

「じゃあ前田君はこのことを話したかどうか聞いたの?」

「多分このことだと思う。翔もこのことを知ってるし」

「柚子葉ちゃん。このことは誰にも言わないでね」

「分かってます。というよりこんなこと逆に言えないですよ」

「確かに簡単には言えないな」


それからしばらく世間話をして柚子葉と秀太は自分の部屋に戻ることにした。

深夜もとりあえずついて行くことにした。

というより忍の命令でついていかないといけなくなった。


「それじゃあおやすみなさい」

「おやすみ、柚子葉ちゃん」

「おやすみ」


柚子葉が歩き出そうとしたときに忍が引きとめた。


「ねぇ、柚子葉ちゃん。これから秀太君と二人でご飯食べるときは一緒に食べない?」

「え?ずっとですか?」

「そう。二人で食べるより大勢で食べたほうがおいしいでしょ?」

「でも、迷惑じゃないですか?山上君もいいの?」

「時々山下が料理してくれたら別にいい。たまには違う人が作った料理も食べてみたいし」

「じゃあ、お言葉に甘えてお願いします」

「うん。じゃあ決定ね」

「それじゃあ今度こそおやすみなさい」


そして柚子葉達は自分達の部屋に向けて歩き出した。

秀太はすでに深夜の背中で眠っている。

部屋の前に着くと秀太を受け取った。


「それじゃあ山上君おやすみなさい」

「あぁ。あ、ちょっと待て」


そういって深夜はポケットの中から何か文字が書かれた紙を取り出して柚子葉に渡した。


「何?」

「俺の携帯。あとでお前の番号とアドレスを送ってくれ。何かあったときに連絡がとれたほうがいいだろ。真上だし」

「あ、分かった。あとで送るね」

「あぁ、じゃあおやすみ」

「おやすみなさい」


深夜は自分の部屋に向けて歩き出した。

その後姿が見えなくなるまで見送って柚子葉は自分の部屋に入り秀太をベッドに寝かせ深夜にメールを送る。

送信してすぐ返信がありそれから何回かメールのやりとりをして柚子葉は眠りについた。

あとがきはYAHOO!blogで書いております

興味があればお越しください

URL↓↓

http://blogs.yahoo.co.jp/in_this_sky

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