7.いけにえ2
夜の狙撃者の新木です。
昨夜の狩猟成果を皆に見せてやりたかったよ。
初弾を外して後はグダグダだったけどな。
さて、トカゲさんはコチラを昼夜問わず視認しているが気にしていない様子なので。
俺は昨夜、初弾で外した岩をまだ食べています。
俺の今までの涙ぐましいスネーク・ミッションは何だったんだ?
クッソ!店長!!この岩ショッパイぞ!
どうやらトカゲは俺のコトを何とも思っていない様子だ。
フフン、所詮は羽トカゲとは言え畜生の分類、いつ気が変わって襲ってくるやもしれません。
こうなってくると視界に入っても危険の無い距離を割り出して。
危険になったらダッシュで逃げる方法をあみだすしかありません。
(俺の脳内軍師談:ヨコヤマ=ミツテル風絵)
そうなると短距離しか高速移動しか出来ないのは問題だ。
しかし気蓄室の容量には限界があるうえ。これ以上の高圧縮は難しい。
高速ホバー移動は空気も使うが、熱も使うのである。
何とか軸流式圧縮機が体内で作れないものか?
可変ノズル式にして推進力を増して浮上に必要な圧縮空気量を減らすことは出来ないか?
いっその事、甲羅に地面効果翼をつけて高速低空飛行を行うか?
逆デルタ翼とか、タンデム翼だと隙間に逃げ込むときに邪魔になりそうだ。
そうなったら脱着式翼にしていざとなったら廃棄して逃げるか…。
しかし翼の形状は試行錯誤が…。脱着アタッチメント部分の強度が…。
そうこう考えていると。昨夜破壊した岩は食べつくしてしまった。
どうする、危険だが試してみるか…。
よし!試そう。トカゲさん巣より離れる方向に高速移動。
移動限界距離の半分で止まり、気蓄室の空気圧を限界まで上げ。
目の前の岩をフレシェット弾で粉砕する。
大音響にトカゲさんはびっくりしてコチラを見ているが岩が粉砕されただけだと判ると。興味が無くなった様子だ。
やった!!俺は賭けに勝った!!
これで俺はトカゲさんの緊張状態で無い時、何時でも岩を粉砕できる!!
うん!ウマイぞ店長!!もう一杯おかわりだ!!
日が落ちて未だ昼間に破壊した岩を食べてると、昨夜の様にネズミがやってきた。今度は二匹。
昨日のネズミの臭いを追っているのか、えらく慎重に進んでいる。
何というか、同じ目標に向かっているのに二匹の間にギスギスした緊張感が無い。
フムン拙いな、ココで撃ち漏らし、一匹でも逃がせば伏兵の情報が漏れ対策を打たれるかもしれない。
今夜も脳内軍師が良い仕事をしている。
しかし、距離の開いた二匹を同時に仕留めるアイデアは無い。
フレシェット弾は高威力過ぎるので散弾を連射したほうが効果的。だが、散弾は有効射程距離が短いからなあ。
まあ、昨日のネズミと同じ経路なら進攻経路も一緒だろう。
待ち伏せポイントへゆっくり移動する。
二匹が昼間に岩を食べていた辺りで停止する。
ああ、ウンウンで臭いが消えて戸惑っているんだろう、
散弾を連射すると手前のは動かなくなって、後ろのは逃げようとするが足に当たって動けない様子だ。
逃げようとするネズミに接近して散弾でとどめを発射しようとすると、トカゲさんが飛んできて一口で食べてしまった。
目の前をノシノシと歩き動かなくなった方も一口で食べると、そのまま巣に帰っていった。
巣に帰ったトカゲさんは何事も無かった様に眠ってしまったようだ。
俺は高速移動で食べ残している岩へと移動すると。
明日、破壊する予定の岩に向かって。
オラー!何だその態度は!礼ぐらい言わんかい!!
と悪態をついた。
ネズミの話で短編を思いつきましたが、鬱話になりそうなのでやめます。