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新木くんのねんきんせいかつ  作者: 王石 勉
第2章:新木くんのねんきんせいかつ(失楽園)
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A面-3.睡眠。

日が昇って見張りのラケルタが騒ぐので目が覚めた。

「何が起きたん…。」

テントの近くに大量の大蛇の皮とひっくり返った大きな牡牛が置いてあった。

朝日に眩しくきらめく銀ピカ人型は腕を組んで仁王立ち…。

何故か威張っている様に見える。

「どうしたんじゃい?こりゃ。」

ゲズウも目を擦りながら起きた様子だ。

「いや…。気が付いたら置いてあった。」

「おい、居眠りしてたのか?ラケルタ」

「リーダー居眠りはしてない、いつの間にか後ろに置いてあったんだ。」

「何の魔物だ?」

「昨日のアスープじゃな、色違いもおるぞい。この牛は見たコトが無いぞい」

「ツノが沢山ある牡牛、カトブレパス…。」

寝起きのエカトも出てきた。

「エカト知っているのか!?」

「学校の書物で見ただけ…。ツノの大きな牡牛で見たものは帰るコトは無いって魔物。ツノの片方が学校に飾ってあった。」

魔物の山に近づくと…。

丸められた大蛇の皮に大きな牡牛…。

頭部が完全に破壊されているが大きなツノが確かに付いている。

腹は裂かれはらわたが無くなっている…。

挨拶の踊りと何か変わった踊りを始める人型。

「えーっと石は美味しいから食べた。」

「コイツは魔石を喰うのか?」

「え?そうみたい。牛の石は美味しいから好きだって。」

珍しい魔物の魔石は高く売れるが…。

「魔石を喰らう魔物なんぞ聞いたコトが無いぞい、肉は喰わんのか?」

「ちょっとまってて…。」

顎を手に首をひねる動作だ。

「だから…。そう。これ以上は食べる所が無いから私達で食べて欲しいって。」

ラケルタの顔がどんどん青くなる…。

「ダメだコイツ伝説の吸血生物だ…。夜の間に牛の肝を全部喰らう…。俺達はもう帰る事はできないんだっ!」

大地に膝を付き腰をぬかすラケルタ。

「ガズウ食べれるのか?」

「さあなあ。聞いたコトが無いぞい歯の形は草食のハズじゃから喰えんことは無いぞい。エカトなんか知らんか?」

「え?食べたと言う人の話は書いてなかったわ…。」

「ほんとうか?」

「焼いてみて美味そうなら喰ってみるか?どうせ革は剥ぐんじゃい。」

「いや…。待て。ココで解体するのは塩も足りない。先に進もう。エカト。収納の魔法を使ってくれ。」

「え?あ。はい。」

準備に掛かるエカト。

「そうじゃな。肉を無駄にするのなら仕方が無いぞい。ラケルタ…、大蛇の革を一匹づつ持て。失敗しても悔いが残らん様にな?」

収納の魔法は森の妖精族(ドルイダス)の魔法でエカトが使うが時々失敗する。

何処かに一度送って、後で取り出す魔法だ。

”収納”と言っているが何か正式な名前が有るらしい。

魔力を大量に使う割りに失敗すると一部が壊れたり欠損したりする。

その為あまり使用しない。

杖を使って魔法を使う。

消えた雄牛の魔物と大蛇の革。

人型の魔物は何もせず固まっている。

「ラケルタ。しっかりしろ出発の準備に掛かる。」

「おい!本当にこの魔物を連れて行くのか!!俺は反対だぜ。コイツはきっと頭のから中身を吸い出す魔物だ。今は大人しくしているが、みんなが夜、寝ている間に…。」

錯乱するラケルタに人型が近づいてきて…。

一つの赤い木の実を差し出した…。

「な、なんだ。お前…。くれるのか?」

「ラケルタ大丈夫じゃろい…。コイツは知能も高い、きっと人並みじゃろい。」

「そうだぞ、ラケルタ。恐らくこのクラスの魔物が倒せるなら俺達に勝ち目は無い。こうやって友好を表しているのは、何か我々とは関係が無い目的が在るからだ。」

「そうね…とにかく。南に行きたいみたい。あっ。」

「そうか…。おまえ…。良いヤツなんだな。」

差し出された赤い木の実を受け取るラケルタ。

「ラケルタ。その木の実。触るとかぶれるわよ?」

「「「え?」」」

がっつり素手で握っているラケルタ。

「あ!痒い!!なんなんだ!クソッ!」

木の実を地面に叩き落とすが既に指が赤く腫れ始めたラケルタ。

「しばらく待てい、薬を出してやるぞい。」

毛布の横の背嚢に向かうガズウ。

「冷水で洗うと早く治るわよ?」

水筒の水で洗い流すが…。

水筒の水が切れた。

昨晩使った分の補充が未だだ。

「おい!ガズウお前の水筒をくれ。」

「おう、まていラケルタ、薬を練るのに使うんじゃい。」

すり鉢と草の配合をしている。

完成まで未だ時間が掛かりそうだ。

「くっそ!この糞魔物!て、おい!!何の用だ。」

人型の魔物が近づくと腕の形を変えて空の水筒を持ち上げた。

しばらく持っているがラケルタに腰を折り差し出した。

振ると水が満たされた音がする。

「おまえ…。魔法で水が出せるのか?」

頷く魔物。

「そう見たいね。さあ、ラケルタ。」

「うわっ、冷てえ。」

「ほんとうに、不思議ね、これなら早く治るわ。」

「おうい、出来たぞい塗り薬じゃい。痒いのは収まる。」

「ゲズウすまない。」

手当てを大人しく受けるラケルタ。

二、三日で治るだろう。

しかし…。

「この魔物は魔法が使えるか?」

魔物は仁王立ちになり、両手の平を天に向けると…。

両手の先から水が線の様に噴出した。

「魔法じゃなさそうじゃな…。」

「よくわかんないけど…。魔法じゃない。」

「なあ、リーダー。コイツやっぱりおかしいんだよ、置いて逃げようぜ?」

(´・ω・`)課長風月。

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